逮捕されたらどうなる? 逮捕から起訴までの流れを解説

  • (更新:2025年01月06日)
  • 犯罪・刑事事件
弁護士JP編集部 弁護士JP編集部
逮捕されたらどうなる? 逮捕から起訴までの流れを解説

刑事事件の被疑者が逮捕されると、その後は検察官への送致・勾留・起訴の順に手続きが進みます。

1.【図解】逮捕から起訴までの流れ

①逮捕(最長72時間)

拘置所などで身柄が拘束され、警察官または検察官による取り調べが行われます。逮捕されたら、できるだけ早めに弁護士へ相談することが大切です。

②検察官への送致(逮捕後48時間以内)

警察官から検察官へ、被疑者と事件に関する書類・証拠物が送られます。

③勾留(最長20日間)

被疑者による罪証隠滅または逃亡を防止するため、逮捕に続いてさらに長期間の身柄拘束が行われます。

④起訴(勾留期間満了までに判断)

検察官が公訴を提起して、被疑者を刑事裁判にかけます。起訴されると、有罪になる可能性が非常に高くなります。

2. 逮捕、送致、勾留、起訴について

(1)逮捕

「逮捕」とは、刑事事件の被疑者の身柄を拘束する強制処分です。逮捕された被疑者は、拘置所などで身柄が拘束され、警察官または検察官による取り調べを受けることになります。

逮捕は以下の3種類に分けられます。

①通常逮捕

逮捕は原則として、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合に、裁判官があらかじめ発する逮捕状に基づいて行われます。これを「通常逮捕」といいます(刑事訴訟法199条1項)。

②現行犯逮捕・準現行犯逮捕

令状主義の例外として存在するのが「現行犯逮捕」です。

現に犯罪を行い、または現に犯罪を行い終わったばかりの被疑者を逮捕する手続きで、緊急性が高いことや誤認逮捕が起きにくいことから逮捕状は不要とされています(刑事訴訟法212条1項、213条)。

また、以下のいずれかをみたす者が、罪を行い終わってから間がないと明らかに認められるときも、現行犯人とみなされ、逮捕状は不要です(212条2項。準現行犯逮捕)。

  • 犯人として追呼されている
  • 盗品または明らかに犯罪の用に供したと思われる兇器その他の物を所持している
  • 身体または被服に犯罪の顕著な証跡がある
  • 呼び止められ名を問われて逃走しようとする

現行犯・準現行犯逮捕は、事前に裁判官による審査を受ける必要がないため、警察官や検察官ではない一般の私人でも逮捕が可能です。ただし、現行犯逮捕した私人は、すぐに検察官や警察官に身柄を引き渡さなくてはなりません。

③緊急逮捕

死刑または無期・長期3年以上の懲役・禁錮にあたる罪を犯したことを疑うに足りる充分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、事後直ちに逮捕状を請求することを条件として緊急逮捕が認められます(刑事訴訟法210条)。

逮捕された被疑者は、拘置所などで身柄が拘束され、警察官または検察官による取り調べを受けることになります。

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(2)検察官への送致

警察官が被疑者を逮捕した場合は、48時間以内に被疑者の身柄を検察官へと引き継ぐか、釈放しなければなりません(刑事訴訟法203条1項)。

検察官に引き継ぐ場合には、被疑者と事件に関する書類・証拠物を検察官に送ります。

この手続きを「送致」といいます。ニュースなどでは「送検」とも呼ばれています。

(3)勾留

警察官から被疑者の送致を受けた検察官は、被疑者を勾留する必要があるかどうか判断します。「勾留」とは、逮捕よりも長期間の身柄拘束で、被疑者による罪証隠滅と逃亡を防止する目的で行われます。

検察官は、勾留の必要がないと判断すれば被疑者を釈放します。これに対して、勾留の必要があると判断した場合には、送致を受けてから24時間以内に、裁判官に対して勾留請求を行わなければなりません(刑事訴訟法205条1項)。また勾留請求は、被疑者が逮捕されてから72時間以内に行う必要があります(同条2項)。

勾留請求を受けた裁判官は、「勾留の理由」(住居不定・罪証隠滅のおそれ・逃亡のおそれのいずれか)が認められ、かつ「勾留の必要性」があると認めた場合に限り、勾留状を発します(同法207条5項、60条1項)。

勾留の期間は当初10日間まで、延長された場合は最長20日間までです。

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(4)起訴

犯罪事実の立証が可能であり、かつ被疑者に刑罰を科す必要があると検察官が判断した場合は、被疑者を起訴して刑事裁判にかけます。

起訴された被疑者は「被告人」の立場になり、引き続き身柄を拘束されたまま、刑事裁判が始まるのを待つことになります。逮捕から起訴までの身柄拘束は最長で23日間なので、さらに起訴されれば長期にわたって社会から隔離されてしまいます。ただし、起訴後は保釈が認められることもあります。

これに対して、犯罪事実の立証が困難であるか、または被疑者に刑罰を科す必要がないと検察官が判断した場合は、被疑者を不起訴処分とします。不起訴となった被疑者の身柄は、直ちに釈放されます。

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3. 起訴後の刑事裁判と量刑について

起訴には「正式起訴」と「略式起訴」の2種類があり、その後の手続きが異なります。

①正式起訴

被疑者を通常の刑事裁判にかけます。有罪・無罪および量刑の審理が公開法廷で行われます。

②略式起訴

簡易裁判所の略式命令による科刑を請求します。100万円以下の罰金または科料を科す場合に限り認められ、かつ被疑者に異議がないことが必要です。略式手続きの審理は簡素化されており、書面審理のみが行われます。

刑事裁判の判決によって科される刑罰は、主に以下の6種類です(没収が付加されることもあります)。3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金に限り、執行猶予が付されることもあります。

死刑

絞首刑により生命を奪う刑罰です。

懲役

刑事施設(刑務所など)に拘置し、刑務作業を科す刑罰です。

禁錮

刑事施設に拘置する刑罰です。刑務作業は任意とされています。

罰金

1万円以上の定められた金銭を納付させる刑罰です。

拘留

1日以上30日未満の短期間、刑事施設に拘置する刑罰です。

科料

1000円以上1万円未満の定められた金銭を納付させる刑罰です。

逮捕後の流れについては、以下の記事もご参照ください。

逮捕されたらどうなる? 考えられる影響と適切な対応方法とは

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