弁護士の探し方と選び方、依頼方法

1. 弁護士の探し方・依頼方法

弁護士を探して依頼する際には、主に以下の方法があります。

（1）家族や知人の紹介

家族や知人に、知り合いの弁護士を紹介してもらいます。教えてもらった連絡先を通じて、弁護士との間で相談の日時を決めましょう。

家族や知人の紹介であれば、あらかじめ弁護士の人柄などを知ることができます。ただし、依頼しようとする分野を得意としているとは限らない点に注意が必要です。

（2）インターネットで検索

検索エンジン（Googleなど）や弁護士ポータルサイトなどを通じて、弁護士を検索します。掲載されている問い合わせフォームや電話番号を通じて連絡をとり、弁護士との間で相談の日時を決めましょう。

インターネット検索では、多数の弁護士を比較できる点が大きなメリットです。ただし、弁護士の質はさまざまなので、適任かどうかを見極める必要があります。

（3）弁護士会の法律相談

住んでいる地域の弁護士会の法律相談を利用します。各弁護士会の連絡先は、日本弁護士連合会のウェブサイトに掲載されています。

（参考：「全国の弁護士会・弁護士会連合会」（日本弁護士連合会））

弁護士会の法律相談では、その地域において信頼の厚い弁護士に相談できる可能性が高いですが、有料のケースが多い点にご注意ください。

（4）自治体の法律相談

各市区町村では、住民であれば誰でも利用できる法律相談会を開催していることがあります。法律相談会に参加したい場合は、市区町村の窓口で申し込みましょう。

自治体の法律相談会は原則として無料ですが、担当弁護士が、依頼しようとする分野を得意としているとは限らない点にご注意ください。

（5）法テラスの利用

公的機関である「法テラス」では、弁護士の紹介を受けることができます。全国に設置されている地方事務所に連絡して、法律相談を予約しましょう。

（参考：「地方事務所」（法テラス））

法テラスの法律相談料は無料で、弁護士費用の立替払い制度も設けられています。ただし、法テラスを利用できるのは、収入・資産が一定水準以下の方のみです。

2. 弁護士の選び方・着眼点

依頼する弁護士を選ぶ際には、主に以下の各点に着眼するとよいでしょう。

（1）案件の取り扱い実績

依頼しようとする分野での取り扱い実績が豊富な弁護士は、解決のためのノウハウを豊富に有しています。法律相談の際に、対応の選択肢を幅広く提示してくれる弁護士は、取り扱い実績が豊富である可能性が高いでしょう。

（2）弁護士費用

弁護士費用の金額は、同じ案件であっても弁護士ごとに異なります。法律相談の際に見積もりを取得して、複数の弁護士を比較するとよいでしょう。

（3）相性

依頼者と弁護士は人間同士なので、相性の良しあしはどうしても存在します。法律相談やメールのやり取りなどにあたって、不快感なく相談できる弁護士を選ぶとよいでしょう。

3. 弁護士の探し方・選び方に関するQ&A

弁護士の探し方や選び方について、よくある質問と回答をまとめました。

Q1. 法律事務所の規模（大きさ）は気にするべき？

大規模な法律事務所には、さまざまな得意分野を持つ弁護士が所属しているため、どのような相談に対しても適任の弁護士をアサインしてもらえます。その反面、大規模な法律事務所の弁護士費用は、やや高額になりがちです。

小規模な法律事務所は、対応業務の幅や人員などにおいて大規模な法律事務所に劣りますが、弁護士費用は安く抑えられることがあります。

ご自身のニーズに応じて、大規模な法律事務所と小規模な法律事務所を使い分けるとよいでしょう。

Q2. 法律事務所は自宅から近い方がいい？

法律事務所のオフィスで相談する場合には、自宅から近い方が望ましいです。

ただし、最近ではオンライン相談を受け付けている法律事務所も多く、リモートでの案件対応も可能となっています。遠方の法律事務所であっても、取り扱い実績などの観点から適任である場合は、依頼を検討してもよいでしょう。

Q3. お金がなくても弁護士に相談できる？

正式な依頼前の法律相談は、無料で受け付けている弁護士が多いです。また、法テラスの立替払い制度を利用すれば、すぐに費用を支払えなくても弁護士に依頼できます（原則として、後に分割払いで返済します）。

Q4. 土日や夜間でも対応してもらえる？

営業時間外の土曜・日曜・祝日や夜間でも、予約すれば相談に応じてもらえる場合があります。弁護士に連絡して、スケジュールを相談してみましょう。