裁判所での調停の当日は何に気を付けたらいい? 準備しておくことは?
  • 2021年07月19日
  • 裁判・法的手続

裁判所での調停の当日は何に気を付けたらいい? 準備しておくことは?

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

当事者だけで話し合ってもトラブルが解決できないときには、家庭裁判所の「調停」を利用して解決をはかることがおすすめです。

調停期日では裁判所にて主に調停委員と話をすることになりますが、「どのようなことに気を付けたらよいのか」「どのような準備しておいたらよいのか」は気になるものでしょう。

1. 調停で気を付けることとは

(1)調停とは

調停とは、トラブルの当事者が、裁判所にて主に調停委員を介して話し合うことによって合意を目指す手続きです。

裁判所は、調停申立書を受理したときには、調停期日を決めて、申立人と相手方に通知します。そして調停期日には、調停委員が当事者双方から話をきいて、どのような解決案がありうるかを当事者双方とともに模索します。

ただし調停は、調停委員や裁判所が結論を決める手続きではないので、当事者が合意できなければ調停は不成立になり、審判や裁判で解決することになります。

なお調停が成立したときには、裁判所は調停調書を作成します。調停調書には判決と同じ効力がありますので、調停成立後に調停調書に書かれた約束事が守られないときには、強制執行を申し立てることができます。

(2)調停当日に気を付けること

調停は、調停委員が結論を決める手続きではないにしても、調停委員も人である以上、心証は無視することはできません。また調停での言動や主張は、その後の審判や裁判に影響する可能性もあります。

そのため当たり前のことともいえますが、一社会人としての自覚をもった振る舞いや言葉遣いをするよう気を付ける必要があります。服装についても、その場にふさわしいものを選んでいく方が無難です。

また話の要点が正確に伝わるように、話をすることを心がけるとよいでしょう。

緊張してうまく話せないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、うまく話すことが大切なわけではありません。当日までに、調停の流れをイメージし、争点に関する事実関係を整理しておくなどの準備をしておくことが大切です。

2. 調停当日の流れ

「離婚調停」を例にして、第1回調停期日の当日の流れをみていきましょう。

(1)裁判所の待合室で待機

指定された日時に裁判所に行き、受付を済ませると、待合室で待機することになります。申立人と相手方の待合室が一緒になることはありません。申立人の待合室と相手方の待合室は別々に設けられているため、夫婦が同じ待合室で待つわけではありません。

(2)調停手続きの説明

待合室で待機していると、担当の調停委員が呼びに来て、調停室に移動します。

第1回調停期日では、まず夫婦が同席して調停手続きの説明を受けますが、夫婦間にDVがあるなど同席しない方がよい事情がある場合には、別々に説明を受けることもあります。

(3)調停委員と話をする

調停手続きの説明が終わると、通常、申立人が最初に調停委員と話をすることになります。その間、相手方は、呼び出しがあるまで待合室で待機します。

調停委員は、1回あたり30分程度かけて申立人と相手方とから交互に話を聞きます。このような方法で合計2時間ほどかけて夫婦の合意点を探っていきます。

(4)次回の調停期日を決める

予定終了時間になると、夫婦双方と調停委員の都合のよい日時を調整し、次回の調停期日を決めて調停期日は終了します。

3. 調停当日までに準備しておくこと

調停当日の流れは、おおまかにイメージできたでしょうか?では当日までに、どのような準備をしておくとよいのでしょうか。離婚調停を例に、主な準備をみていきます。

(1)離婚に至った経過を整理しておく

離婚を求める場合には、調停委員に、「いつどのような理由があって離婚したいのか」を具体的に説明しなければ伝わらない可能性があります。調停期日に迅速かつ的確に分かってもらうためにも、申立人は、離婚を決意した時期や出来事を記録したメモなどを準備しておくとよいでしょう。

(2)主張を裏付ける証拠をそろえておく

たとえば、配偶者の不倫が原因で離婚を決意したとしても、相手が不倫を否定すれば、調停委員はどちらの主張が正しいかを判断することができません。相手と主張が食い違う部分については、主張を裏付ける証拠をできる限り集めて準備しておくとよいでしょう。

(3)裁判になった場合の見込みなどを知っておく

離婚裁判になった場合には、法定離婚事由に該当するかどうかで離婚の成立の有無が判断されます。離婚裁判で有利な判決を得られる可能性が高ければ、調停で不利な条件をのみ調停離婚を成立させる必要性は低くなります。「調停でどこまで譲歩するか」を判断する材料として、裁判になった場合の見込みを弁護士に相談して知っておくとよいでしょう。

また、調停においても代理人を付けることはできますので、弁護士を代理人として選任し、不利な条件で調停離婚が成立しないよう弁護してもらうのもよいでしょう。

なお、離婚裁判を起こすためには調停を経る必要があるので、調停は必須です。仮に法定離婚事由があるとしてもいきなり裁判を起こすことはできず、まずは調停を申し立てることになります。

(4)持ち物や服装のチェックをしておく

裁判所から受領した書類やメモ、筆記用具などの持ち物を忘れないように準備しておきましょう。

服装についても、あらかじめ決めて準備しておくと、当日の朝スムーズに出掛けることができます。

弁護士JP編集部
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