住宅ローンを払えないとどうなる? 滞納後の流れと対策
  • (更新:2022年03月22日)
  • 借金・債務整理

住宅ローンを払えないとどうなる? 滞納後の流れと対策

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

自宅を購入する際に、住宅ローンを利用する方は多いでしょう。しかし、減給、退職、病気など、思いがけないさまざまな理由によって住宅ローンの支払いを継続していくことが難しくなることがあります。

住宅ローンを支払えなくなった場合には、どうなってしまうのでしょうか。今回は、住宅ローンを支払えなくなった場合の流れや自宅を維持するための対策について解説します。

1. 住宅ローンが支払えないとどうなる?

住宅ローンを支払うことができず、滞納が続いた場合には、最終的には強制的に自宅からの立ち退きを求められることになります。以下、督促から立ち退きまでの流れを解説します。なお、詳細は金融機関によって異なるため、あくまで目安となります。

(1)債権者からの督促状

住宅ローンを滞納すると、債権者である金融機関から返済の遅れと督促の連絡が来るようになります。さらに、滞納が2か月以上続くと、「このまま住宅ローン返済の滞納が続くと一括で返済を求めることになる」といった内容の督促状が届くようになります。

(2)信用情報機関への事故情報の掲載(ブラックリスト)

信用情報機関の事故情報とは、返済などを滞納したことがあるという情報が金融機関などに共有されることをいいます。いわゆるブラックリストに載るという状態です。住宅ローンを3か月以上滞納すると、金融機関から信用情報機関に事故情報の報告がなされ、債務者はブラックリストに載ることになります。

(3)住宅ローンの一括払い請求

おおむね3か月以上住宅ローンを滞納した状態が続くと、金融機関からは期限の利益喪失通知という書面が届くでしょう。期限の利益とは、住宅ローンの支払いを分割払いで払う権利のことをいいます。一定期間以上滞納が続くと、この期限の利益を失い、住宅ローンの一括払いを求められることになります。

(4)保証会社による代位弁済

期限の利益喪失後、住宅ローンの一括払いができないでいると、住宅ローンの保証会社が代わりに返済する代位弁済が行われます。代位弁済によって住宅ローンの債権者は、金融機関から保証会社に移ることになります。

(5)競売の申し立て

保証会社は、代位弁済後、住宅ローンの借り入れの際に設定した抵当権に基づいて担保不動産競売の申し立てを行います。担保不動産競売とは、抵当権を設定した不動産を競売にかけて売却することによって、売却代金から残債の回収を図る手続きのことをいいます。

競売の申し立てがなされると裁判所から競売開始決定通知書という書面が届きます。そして、裁判所の執行官などが自宅を訪れ、現況調査を行い、競売手続きが進んでいきます。

(6)強制立ち退き

競売によって自宅不動産が落札された場合には、自宅の所有権は落札者に移ることになります。債務者は、自宅に居住する権利を失いますので、直ちに自宅を立ち退かなければなりません。そのまま引き続き自宅にとどまっていると、落札者から強制執行の申し立てがなされて、強制的に立ち退きが命じられる可能性もあります。

2. 住宅を手放さないための対策

住宅ローンの支払いが厳しくなった場合には、早めに対策を講じることによって、住宅を手放すことなく住宅ローンの返済を続けていくことができる可能性があります。

(1)個人再生

個人再生とは、裁判所の手続きを利用することで、住宅ローン以外の債権者に対する借金額を大幅に減額して、3年から5年の期間内に分割払いで返済をしていく手続きをいいます。

個人再生には、借金の大幅な減額が見込めるということと、自宅を失うことなく借金の整理をすることができるというメリットがあります。住宅は、債務者にとって生活の基盤となるものですので、それを失うことは債務者の経済的再生を困難にしてしまいます。そのため、個人再生の手続きでは、「住宅資金特別条項」を利用することによって、住宅を維持したまま借金の減額を図ることが認められています。

ただし、住宅資金特別条項を利用したとしても、住宅ローンは減額の対象にはなりませんので引き続き返済を続けていかなければなりません。そのため、個人再生の手続きを利用するには、毎月安定した収入があることが必要になります。

(2)返済条件変更の相談

金融機関によっては、毎月の返済額の減額やボーナス払いの金額変更・停止などに対応してくれることもあります。返済総額が減るわけではありませんが、一時的に支払いが難しくなったという状況であれば、乗り切ることができるかもしれません。

住宅ローンの返済が厳しくなった場合には、そのまま放置するのではなく、住宅ローン破綻を招く前に早めに金融機関に相談に行くこと、また債務整理の実績がある弁護士に相談することが大切です。

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