労働組合とユニオンの違いとは。誰でも加入できる?
  • 2022年11月14日
  • 労働問題

労働組合とユニオンの違いとは。誰でも加入できる?

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

会社との間で、労働条件などでトラブルが生じたとしても、会社と労働者個人では、交渉力に圧倒的な差がありますので、個人での対応では状況が改善しない場合もあります。そのような場合には、労働組合やユニオンを利用するというのも有効な手段となります。

今回は、労働組合とユニオンとの違いや加入方法などについて解説します。

1. 労働者の権利と法律

労働者は、憲法及び法律によってその権利が手厚く保障されています。

(1)労働三権とは

日本国憲法では、労働者の権利として「団結権」「団体交渉権」「団体行動権」という3つの権利を保障しています(憲法28条)。この3つの権利をまとめて、労働三権と呼びます。

①団結権

団結権とは、労働者が労働条件の維持改善を図ることを主な目的として使用者と対等な立場で話し合いをするために、労働組合を結成し、その組合に加入、運営する権利のことをいいます。

②団体交渉権

団体交渉権とは、労働者が団結して、使用者と労働条件などの交渉を行い、労働条件の維持・改善を求めていくことができる権利のことをいいます。

③団体行動権

団体行動権とは、労働者が労働条件の維持・改善の要求を実現するために、団体で行動することができる権利のことをいいます。いわゆる「ストライキ」などが団体行動権によって認められています。

(2)労働三法とは

労働者保護を目的とした法律として、「労働基準法」「労働組合法」「労働関係調整法」という3つの法律があります。この3つの法律をまとめて、労働三法と呼びます。

①労働基準法

労働基準法は、労働時間、休日、賃金などの労働条件について、最低限の基準を定めることによって、労働者を保護する法律です。

②労働組合法

労働組合法は、労働者が労働組合を組織して、会社との話し合いを助成することを目的とした法律です。使用者が労働組合からの団体交渉を拒否することは、「不当労働行為」として労働組合法によって禁止されており、違反すれば労働委員会の救済手段の対象となります。

③労働関係調整法

労働関係調整法は、労使間のトラブルについて当事者同士の話し合いによる解決が難しい場合に行われる外部の組織によるあっせん、調停、仲裁の手続きを定めた法律です。

2. 労働組合とユニオンに違いはある?

労働組合には、企業内組合とユニオン(合同労組)がありますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。

(1)企業内組合とは

日本における最も一般的な労働組合が「企業内組合(企業別組合)」というものです。企業内組合とは、特定の企業に所属している労働者によって組織される労働組合のことをいい、職種に関係なく、同じ企業に勤務している労働者であれば誰でも加入することができます。

(2)ユニオン(合同労組)とは

労働者が働いている会社に企業内組合がない場合や企業内組合があったとしても形骸化しており団体交渉や団体行動などが期待できないという場合には、ユニオンを利用することも可能です。

ユニオンとは、地域内の労働者や、同業種、関連業種などの労働者が組織する労働組合のことをいい、「合同労組」「合同労働組合」とも呼ばれます。企業内組合とは違い、ユニオンの組合員は、同じ企業の労働者に限定されることはありませんので、企業の枠を超えてさまざまな労働者が構成員となります。

ユニオンも労働組合ですので、ユニオンにも団体交渉権や団体行動権が認められますので、ユニオンから団体交渉を無視した場合には、不当労働行為にあたることになります。

3. 労働組合に加入するには

労働組合には、以下のような方法で加入します。

(1)企業内組合への加入

会社内に企業内組合がある場合には、企業内組合の窓口や担当者に連絡をして、加入の申込みをします。

企業内組合がない場合には、労働者が新たに企業内組合を組織することも可能です。

その場合には、発起人を含め2人以上の労働者が規約を作成し、意思形成機関を組成し、予算編成、承認をします。そして結成大会によりそれら組合規約や意思決定機関を承認することで労働組合を組織することができます。

特別な届出や許可を受ける必要はありませんので、誰でも自由に組織することができます。

(2)ユニオンへの加入

ユニオンは、地域ごとや産業ごとなどに組織されている労働組合ですので、まずは、インターネットなどを利用して身近なユニオンを探すことから始めます。

自分に合ったユニオンが見つかった場合には、当該ユニオンに連絡をして、ユニオンへの加入の申込みをしましょう。

ユニオンは、個人単位での加入が可能であり、業種や雇用形態(正社員やパートなど)を問わずに加入することができますので、興味がある場合には気軽に相談をしてみるとよいでしょう。

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  • こちらに掲載されている情報は、2022年11月11日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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