教師によるセクハラ被害。学生でも訴えられる?
  • 2022年09月01日
  • 学校・教育

教師によるセクハラ被害。学生でも訴えられる?

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

教師の学生・児童生徒に対する優越的な立場を利用した「スクールセクハラ」が、学校・教育現場で大きな問題となっています。

教師(教員)からセクハラ発言・セクハラ行為を受けた場合、一人で抱え込まずに、お近くの相談窓口へお早めにご相談ください。また、弁護士に相談したうえで、セクハラ教師や学校に対する損害賠償請求も検討しましょう。

子どもや友人からセクハラ被害の相談を受けた場合も、被害者の心情に寄り添いながら、上記の各対応についてアドバイスしてあげてください。

今回は、教師からスクールセクハラ被害を受けた場合や、セクハラ被害の相談を受けた場合の対処法について解説します。

1. 教師によるセクハラに該当する主な行為

一般に、学生・生徒が教師に逆らうことは難しく、その優越的な立場を利用してセクハラに及ぶ悪質な教師が存在します。

教師による主なセクハラ行為としては、以下の例が挙げられます。

  • 拒否しているにもかかわらず、執拗に交際を申し込む、食事に誘う、執拗に電話やメールをする行為
  • みだりに性的な会話、冗談やからかい、性的な噂、容姿などの性的特徴について話す行為
  • 同意なく身体に触る・凝視する、更衣室に立ち入るなどのわいせつ行為
  • 交際や性的な行為に応じなければ、成績評価を下げるなどと脅す行為
  • 性差別や性的マイノリティ(LGBTs)に対する偏見、差別的言動
  • 性別役割分業(女子だけに片付けやお茶くみをさせる、男子だけに力仕事をさせる、生徒会長は男子と決めつけるなど)や、性別による「らしさ」の押し付け
  • わいせつ図画・写真の掲示

セクハラは「不法行為」(民法第709条)として損害賠償の対象となるほか、行為の内容によっては以下の犯罪にも該当し得る、重大な違法行為です。

  • 強制わいせつ罪
  • 強制性交等罪
  • 名誉棄損罪、侮辱罪
  • ストーカー規制法違反
  • 迷惑防止条例違反
  • 青少年保護条例違反

2. 教師からセクハラを受けた場合の対処法

教師からセクハラ被害を受けた場合には、決して一人で問題を抱え込んではいけません。学校内でのセクハラ被害を自分だけで解決することは難しく、長期化するとトラウマが深刻化してしまうことになりかねないからです。

もしセクハラ被害に遭ってしまった場合、外部の相談窓口へ速やかに相談することが大切です。以下の相談窓口の中から、利用しやすいところへお早めにご相談ください。

  1. 警察庁(#8103ハートさん)
    (参考:「犯罪被害者等施策」(警察庁))
  2. 犯罪被害者ホットライン
    (参考:「被害者ホットライン連絡先」(法務省))
  3. 内閣府男女共同参画局(ワンストップ支援センター)
    (参考:「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター一覧」(内閣府男女共同参画局))
  4. 女性の人権ホットライン
    (参考:「女性の人権ホットライン」(法務省))
  5. 各都道府県の教育委員会
  6. 法テラス・弁護士会・弁護士事務所など
    (参考:「お近くの法テラス(地方事務所一覧)」(法テラス))
    (参考:「全国の弁護士会・弁護士会連合会」(日本弁護士連合会))

3. 子どもや友人から、教師によるセクハラ被害を相談された場合の対処法

子どもや友人から、教師のセクハラに悩まされていると相談された場合には、まず本人の心情に寄り添い、話をよく聞いてあげることが大切です。

セクハラ被害を誰かに打ち明けるということは、本人にとって非常に勇気の要ることです。まずは相談してくれたことについて、本人の心情を労わってあげてください。

そのうえで、セクハラ教師や学校への今後の対応を、本人と一緒になって考えてあげましょう。その際、行政機関や外部専門家のサポートが役立ちますので、上記の各相談先に連絡をとってみてください。状況によっては、本人と一緒に電話をかけたり、相談の場に同席したりすることも考えられます。

4. セクハラ教師や学校を訴えるには?

セクハラ教師に対しては、民法上の不法行為に基づく損害賠償を請求できます。また、セクハラの内容によっては犯罪が成立する場合があり、被害者は教師を刑事告訴することも可能です。

さらに、教師の勤務先である学校も、使用者責任(民法第715条第1項)に基づき、教師と連帯して被害者に対する損害賠償責任を負う可能性があります。

ただし、不法行為や刑事告訴で訴える場合は、セクハラがあったことを証明できる証拠(録画動画、メール記録、録音、同級生の供述、日記等)が必要です。

教師の不法行為責任や犯罪の責任、学校の使用者責任を追及する際には、証拠収集のアドバイス含め、弁護士に相談するのがお勧めです。

弁護士は、セクハラ被害者の心情に寄り添い、精神面でのケアを行うとともに、今後の対応についてアドバイスしてくれます。また、証拠収集、保全をした上で、教師・学校に対する損害賠償請求や、教師の刑事告訴を行う際には、弁護士による法的な観点からのサポートが非常に役立ちます。

特に損害賠償請求については、示談交渉や訴訟などの手続きを、弁護士が全面的に代行してくれます。被害者にとっては、加害者である教師と一切顔を合わせる必要がないため、精神的な負担もいくぶん軽減されるでしょう。

教師によるセクハラ被害・性被害に遭った場合には、弁護士を含めた外部機関の支援を受けて、教師の処分や損害賠償等による解決を目指すことが大切です。一人で悩むことなく、ぜひ周囲の家族・友人や外部機関を頼ってください。

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法的トラブルの解決につながるオリジナル記事を、弁護士監修のもとで発信している編集部です。法律の観点から様々なジャンルのお悩みをサポートしていきます。

  • こちらに掲載されている情報は、2022年08月30日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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