悪徳商法にあってしまった場合の対処法は?弁護士に相談するメリット
  • 2021年05月19日
  • 消費者被害

悪徳商法にあってしまった場合の対処法は?弁護士に相談するメリット

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

消費者を狙った悪徳商法の手口は、年々、巧妙化しております。
悪徳商法については、日頃から十分に警戒することが大切でしょう。しかし、いくら警戒していても、思わぬところで悪徳商法の被害にあってしまう可能性があります。

本コラムでは、悪徳商法にあってしまった場合に取ることのできる法律上の対処法や、被害の相談先などについて解説いたします。

1. 悪徳商法の種類について

典型的な悪徳商法のパターンは、以下のようになっております。

(1)点検商法・危険商法

自宅を無料点検するなどと言ってあたかも正規の点検であるかのごとく家庭を訪問し、建付けの不備などを指摘して住民の不安を煽ったうえで、高額な工事契約などを締結する手法です。

(2)かたり商法

官公庁などから派遣された者であるなどと偽って、そのような服装をしたり、身分証らしきものを提示するなどして住民の信頼を獲得し、高額な工事契約を締結したり、防災用品を売りつけたりする手法です。

(3)マルチ商法

会員に対し「他の人に商品を紹介したらボーナスが得られる」などとメリットを打ち出して、一個人に商品の販売活動をさせる手法です。会員が新規会員を誘い、その新規会員が更に別の会員を勧誘するといった、連鎖販売取引です。
家族や友人などの人間関係にも深刻な影響を及ぼすため、大きな社会問題となっています。

(4)送りつけ商法

商品の注文を受けていないにもかかわらず一方的に商品を送りつけたうえで、代金の支払いを請求する手法です。

(5)催眠商法

セミナー・説明会などの体裁をとって人を集め、劇場型のパフォーマンスを展開することで聴衆を興奮状態にした上で、その場で高額な商品を売りつける手法です。

(6)キャッチセールス

街中でアンケートなどを装って歩行者を呼び止めて、近くの事務所などに連れ込んでから、商品の購入や保険契約など高額な商品やサービスを契約させる販売手法です。

2. 悪徳商法により商品を購入してしまった場合の対処法は?

悪徳商法により騙されて商品を購入してしまった場合、法律の規定に従って、契約の解除を主張できる可能性があります。

(1)クーリングオフ

クーリングオフとは、商品購入契約の締結後一定期間、購入者側から契約を一方的に解除できるというルールです。

悪徳商法などのように消費者が害されるおそれが高い特定の取引類型に対するクーリングオフの制度は、特定商取引法やその他の法律によって規定されています。

クーリングオフ期間は契約内容や対象となる商法の種類によって異なります。
クーリングオフ期間の例は、以下のようになっています。

  1. 訪問販売(キャッチセールスなどを含む):契約書面を受け取った日から8日間
  2. 電話勧誘販売:契約書面を受け取った日から8日間
  3. マルチ商法:契約書面を受け取った日から20日間

法律に基づくクーリングオフではペナルティが課されることがないため、期間内である場合は、速やかにクーリングオフを行いましょう。

なお、書面の記載内容に不備などがあるときは、所定の期間を過ぎていてもクーリングオフができる可能性があります。

(2)消費者契約法に基づく契約の取消・無効を主張

クーリングオフ期間が経過していても、以下に該当する場合などにおいては、消費者契約法の規定に基づき、契約の取消や契約条項の無効が認められます。

①消費者契約の取消が認められる場合

  1. 不実告知(消費者契約法第4条第1項第1号)
    契約締結にあたり、重要事項について事実と異なる内容を告げることをいいます。
  2. 断定的判断の提供(同項第2号)
    商品の価格など、将来の変動が不確実な事項について、確実である旨を告げることをいいます。
  3. 不利益事実の不告知(同条第2項)
    重要事実について、消費者に不利益となる事実を故意に告げないことをいいます。
  4. 不退去(同条第3項第1号)
    自宅などに訪問した販売員が、退去の要請に応じずに退去しないことをいいます。
  5. 退去妨害(同項第2号)
    販売店などにおいて、消費者が退去しようとするのを妨害することをいいます。
  6. 過量契約(同条第4項)
    消費者が通常必要とする分量を大きく超える商品を売りつけることをいいます。

②消費者契約の条項が無効になる場合

  • 事業者の損害賠償責任を免除する条項(同法第8条)
  • 消費者の解除権を放棄させる条項(同法第8条の2)
  • 消費者が契約の解除を行うに際し、消費者が支払う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めた場合において、これらを合算した額が、同種の契約解除に伴う当該事業者に生じると考えられる平均的な損害の額を超えるような条項のうち、その超える部分(同法第9条)
  • 消費者の利益を一方的に害する条項(同法第10条)

3. 悪徳商法の被害についての相談先は?

もし悪徳商法の被害にあってしまった場合には、公的機関の窓口や、弁護士にまで相談してください。

(1)公的機関の相談窓口

消費者庁が設置する消費生活センターでは、悪徳商法などの被害に悩む消費者の相談に対応するため、「消費者ホットライン」を開設しています。

消費者ホットラインがつながりにくい場合には、国民生活センターの「平日バックアップ相談」を利用することもできます。

(2)弁護士

弁護士は、消費者の味方となって、悪徳業者に対する請求などを直接サポートします。

もし悪徳業者がクーリングオフや代金の返金に応じない場合でも、弁護士を通じて法的な対応を実施することで、契約の解除や返金が実現する可能性は大いに高まります。
悪徳商法などの消費者トラブルに巻き込まれてしまった場合は、お早めに弁護士にご相談ください。

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