「キャッシュカードが不正利用されています」は詐欺?
  • 2022年09月22日
  • 消費者被害

「キャッシュカードが不正利用されています」は詐欺?

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

近年、警察官や銀行員等を装い「キャッシュカード(銀行口座)が悪用されている」などと暗証番号を聞き出し、不正に預金を引き出す詐欺被害が増えています。

見知らぬ人物から電話がかかってきた場合や少しでも不審に思った場合には、電話を切り、直ちに警察に相談をしましょう。

本コラムでは、「キャッシュカードが不正利用されている」という詐欺の手口と気をつけるべきこと、不安を感じた場合の相談先について解説します。

1. 「キャッシュカードが不正利用されています」という電話は詐欺!

突然、見知らぬ電話番号から着信があり「あなたのキャッシュカードが不正利用されています」と伝えられたら、誰でも気が動転してしまうでしょう。しかし、焦って対応する必要はありません。その電話をかけてきているのは、銀行・警察などではなく、詐欺グループの一員です。

(1)「キャッシュカードが不正利用されています」の本当の意味

「キャッシュカードが不正利用されています」と言われると、ほとんどの人がまず自分の手元にキャッシュカードがあることを確認するはずです。もちろん、盗まれたり、落としたりしていなければ自分の手元にあるから、電話の相手には「カードは手元にある」と伝えるでしょう。すると、電話の相手は「偽造されたり、カード情報だけを不正に利用されているのかもしれない」と返してきますが、もちろん、これは嘘です。

さらに、電話の相手はこんな風に話を進めてきます。

  • カードを停止して再発行する必要があるので、全国銀行協会の担当者が伺って手元にあるカードを一旦預かる
  • カードが不正利用の証拠品になるので、捜査のために警察で預かる

この話を信用すると、実際に銀行関係者や警察を名乗る人物が自宅を訪問し、キャッシュカードをだまし取られてしまいます。「キャッシュカードが不正利用されています」という電話は、キャッシュカードをだまし取ろうとする詐欺グループの最初のコンタクトなのです。

同様の手口のなかには「裁判所に連絡すれば返金されるから、訪問した相手にカードを渡してほしい」と嘘を言って安心させるケースもあるので注意しましょう。

(2)キャッシュカードをだまし取られたらどうなる?

銀行関係者や警察を名乗ってキャッシュカードの受け取りに現れるのは、詐欺グループの「受け子」と呼ばれる役割の人物です。ほとんどが「割のいいアルバイトがある」などと誘われて金銭目当てで使われているだけで、犯罪に関わっている自覚もありません。

受け子にキャッシュカードをだまし取られると、口座に入っている預貯金はすぐに引き出されてしまいます。ただちにキャッシュカードの取引を停止しないと被害が拡大するので、正規の手続きで停止しなくてはなりません。また、その口座が凍結されて使えなくなる恐れもあります。

もちろん、最初の「キャッシュカードが不正利用されています」という電話や、そのつながりで登場した電話番号はすべて詐欺グループのものなので、金融機関のホームページや通帳などで緊急連絡先を調べて手続きしてもらいましょう。

2. 絶対に暗証番号は教えないで!

キャッシュカードをだまし取られても、暗証番号がわからなければ詐欺グループは預貯金を引き出せません。だからこそ、詐欺グループは一連の嘘のなかでかならず「暗証番号を教えてほしい」、「暗証番号を書いたメモをカードと一緒に渡してほしい」と求めてきます。

(1)銀行員や警察官が暗証番号を尋ねることは絶対にない!

実際にキャッシュカードの不正利用が確認された場合でも、正規の銀行員や警察官が暗証番号を尋ねることは絶対にありません。暗証番号を尋ねられた時点で確実に詐欺だと考えておけば、被害の予防につながります。

(2)教えなくても不正に引き出されてしまうこともある

暗証番号を教えなかったとしても、簡単に予測できるような番号を設定していると、暗証番号を見破られてしまうことがあります。たとえば、1月31日生まれだから「0131」としたり、覚えやすいからという理由で「9999」など同じ数字の連続にしていたりする場合は危険です。

銀行は、利用者に対して「他人に予測されやすい番号や同じ数字が連続する番号は避けて」と呼びかけています。不正利用を防止するためにも大切な対策ですが、銀行からの呼びかけに応じず見破られてしまう危険のある暗証番号を設定していると、不正に引き出されたお金が補償されないこともあるので注意が必要です。

3. 不安を感じたら#9110

「キャッシュカードが不正利用されています」という電話がかかってきても、詐欺だと見破ることができれば被害に遭うことはありません。「今後も同じような電話がかかってくるかもしれない」という不安がある、あるいは詐欺グループが使っている電話番号を把握できたので警察に提供して被害防止に役立ててほしいと感じたなら、局番なしの「#9110」に電話をかけましょう。

#9110は警察相談の専用ダイヤルです。犯罪被害への不安についてアドバイスをもらえたり、情報提供を行うための窓口で、通話料はかかりません。

もし「これからキャッシュカードの受け取りに担当者が訪ねてくる」「すでにキャッシュカードを渡してしまった」という状況なら、緊急の対応が必要です。すぐに事件として捜査を開始する必要があるので、#9110ではなく局番なしの「110」に通報しましょう。

弁護士JP編集部
弁護士JP編集部

法的トラブルの解決につながるオリジナル記事を、弁護士監修のもとで発信している編集部です。法律の観点から様々なジャンルのお悩みをサポートしていきます。

  • こちらに掲載されている情報は、2022年09月16日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

お一人で悩まず、まずはご相談ください

弁護士

消費者被害に強い弁護士に、あなたの悩みを相談してみませんか?

弁護士を探す