いじめ、SNSトラブル、家族関係…学校や家庭の悩みをLINEで受け付け。「弁護士子どもSNS相談」を第二東京弁護士会の有志が開始

弁護士JP編集部

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いじめ、SNSトラブル、家族関係…学校や家庭の悩みをLINEで受け付け。「弁護士子どもSNS相談」を第二東京弁護士会の有志が開始

学校生活や家庭生活に悩みを抱える子どもたちへ向けて、弁護士がLINEで相談を受け付けるサービス「弁護士子どもSNS相談」が12月2日よりスタートした。

このサービスは、第二東京弁護士会の有志弁護士からなる「子どもの権利に関する委員会」が主催するもの。同委員会では、昨年度より不定期で期間限定のLINE相談を実施してきたが、今回始まったサービスでは毎週日・月・木曜の19~21時にLINE相談を実施する。相談する場合は、LINEで公式アカウントを友だち追加(リットリンクからアクセス、またはLINEで「子どもSNS相談@第二東京弁護士会」と検索)してメッセージを送信。その後、弁護士から返信がきて、やりとりが始まる。

LINEで「子どもSNS相談@第二東京弁護士会」と検索するとアカウントが出てくる

同委員会によると、LINEを使った常設の相談窓口を設けるのは、全国の弁護士会では初であり唯一の取り組みだという。相談内容として想定しているのは、学校生活や友人関係の悩み、家族関係の悩み、保護者や教育・福祉機関による虐待、少年事件、学校事故、SNS上のトラブル、その他子ども自身の悩みに関すること。昨年度、期間限定の相談窓口を開設した際には、1日平均8.6件の相談があり、学校生活、友人関係、家族の悩み、SNSトラブル(加害・被害いずれも)が多かったそうだ。

悩み相談のイメージ。左上から時計回りにいじめ、父、部活に関するやりとり(画像提供:子どもの権利に関する委員会)

2日に開かれた会見で、主催者の一人である黒松百亜弁護士は「最初のメッセージは『こんばんは』『あの』など一言だけでもいい。言葉が難しければスタンプ一つでも構いません」とLINEならではの特徴を生かした窓口利用についても訴えた。中には冷やかしやいたずらのようなメッセージを送る子どももいるというが、「そこにSOSが隠れている可能性もある」と考え、一つ一つのメッセージと向き合っている。

主催者の一人、黒松百亜弁護士(12月2日 霞が関/弁護士JP編集部)

サービスの常設化にあたっては、悩みを抱える子どもたちがより相談しやすい窓口となるよう努めた。その一環として、自身も虐待環境下で育ち、現在はケアリーバー(社会的養護出身者)として活動する21歳の女性と協働し、意見を多く取り入れている。

女性は自身の経験から、SNS相談の利用を検討する子どもたちは「私が悪いから相談はできない」「大人は全員敵だ」「私の悩み事は人に相談するレベルではない、もっと困っている子がいる」などと考える傾向があるという。

「弁護士子どもSNS相談」への思いを語る女性(12月2日 霞が関/弁護士JP編集部)

また、「子ども時代に困難や不安定な環境下に置かれた人は、大人になっても困難にぶつかることが多くあります。でも、小さなSOSを早い段階で見つけることができれば、少し生きやすくなるのではないか。このSNS相談を通じて、弁護士さんのイメージが堅いものから和らぎ、もっと身近な存在になることができれば、支援や制度の狭間にいる子どもたちにとって、悩みや困りごとの解決策として新たな選択肢となれると思う」とその可能性についても語った。

なお相談の対象は10代の子どもだか、内容によっては生きづらさを抱える20代の若者からの相談も受け付けるそうだ。

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