「50万円で夫を殺して」借金1000万円バレた妻「恨み晴らし代行」“逆ギレ”依頼の果て…【本日判決】

弁護士JP編集部

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「50万円で夫を殺して」借金1000万円バレた妻「恨み晴らし代行」“逆ギレ”依頼の果て…【本日判決】
「#お金に困ってます」で“案件”の紹介をほのめかすTwitterアカウント

Twitterで見つけた「恨み晴らし代行」に夫の殺害を依頼したとして、殺人未遂の罪に問われた瀧田深雪被告(45)の判決が、10月31日15時より東京地裁で言い渡される。

「借金1000万円」が夫にバレた

今月18日に開かれた初公判で、検察側は「50万円の報酬で殺害を依頼した」と指摘。一方の瀧田被告は「主人の殺人依頼などしていません」と否認していた。

事件が発生したのは、昨年8月7日の未明。東京都足立区の自宅アパートで就寝していた40代の男性が見知らぬ男2人に胸を刺された。この男性が、瀧田被告の夫・Aさん。男2人は逃走したが、Aさんは全治約1か月の重傷を負いつつも一命を取り留めた。

検察側の主張によると、瀧田被告はAさんに隠れて1000万円以上の借金をしていた。これを知ったAさんは、瀧田被告に対して厳しい金銭管理をするようになる。不満を募らせた瀧田被告は、Twitterで見つけた「恨み晴らし代行」に夫の殺害を依頼したという。

「#お金に困ってます」で引き受けた“殺し屋”の仕事

実行犯となったのは、小西昂太受刑者(22)、酒井亮太被告(23)。キャバクラのスカウトをしていたという小西受刑者はTwitterで「#お金に困ってます」と検索したところ、特殊詐欺の受け子をはじめとする違法バイトを紹介するアカウントとつながり、Aさんの殺人依頼を報酬50万円で引き受けたという。瀧田被告は小西受刑者に「夫が娘を虐待している」など、事実とは異なることを伝えていたそうだ。

“殺し屋”としての仕事を完遂して50万円を手に入れるべく、小西受刑者は“腕っぷしの強い友人”である酒井被告を誘い、サバイバルナイフや斧を購入するなど準備を進めた。そして昨年8月7日未明、瀧田被告から「今日の夜中、旦那が疲れてるからできる」と連絡を受けた2人は足立区にある瀧田被告の自宅アパートへ向かい、就寝中のAさんの胸にナイフを突き刺した。刺したのは酒井被告で、直後に気が付いたAさんが抵抗したため2人は逃走。50万円の報酬は受け取る前だったという。

事件の概要(画像:弁護士JP編集部)

実行犯の供述で“黒幕”が発覚

実行犯2人が逮捕されたのは事件の2カ月後。文春オンラインの報道によると、小西受刑者が「被害者の妻に頼まれた」と供述したことで、“黒幕”が瀧田被告であることや、瀧田被告と小西受刑者がTwitterの「恨み晴らし代行」でつながったことが発覚したのだという。

実行犯2人と瀧田被告は、ともに殺人未遂の罪で起訴された。小西受刑者は「報酬を受け取る前に酒井被告が刺した」として共謀の成立を否定し、無罪を主張したものの「人命軽視の態度が甚だしい」などと認められず、今年7月14日に懲役8年の判決が言い渡された。同罪に問われた酒井被告の裁判は係属中だ。

SNSが「闇バイト」の温床に

違法な「闇バイト(裏バイト)」は、復讐代行のほかにも特殊詐欺の受け子・出し子、マッチングアプリのサクラ、銀行口座や不動産の名義貸しなど、多岐にわたる。SNSやインターネット掲示板はその温床となっており、小西受刑者と同じようにTwitterで「#お金に困ってます」と検索すると、闇バイトのあっせんをほのめかす人、「お金をあげます」と札束の写真を投稿する人、そして金銭的な支援を望む人など、有象無象のツイートがあふれている。

「こんなものに引っかかるなんて…」と思う人でも、金銭的に困窮した状況であれば、「安全」「高収入」「誰にでもできる」といった甘い言葉に踊らされてしまうかもしれない。「上手い話には裏がある」と言い聞かせる個人の心がけだけではなく、啓蒙教育など未然に防ぐための社会全体の仕組みづくりが必要な時期に来ているのかもしれない。

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