債務整理後に新たな借り入れを検討する際の注意点と方法
  • 2022年06月02日
  • 借金・債務整理

債務整理後に新たな借り入れを検討する際の注意点と方法

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

債務整理をすると、個人信用情報機関に「事故情報」が登録されるため、一定期間、原則として新規の借り入れができなくなります。

債務整理後にどうしても借り入れが必要となった場合には、国の「生活資金貸付制度」の利用などを検討しましょう。

今回は、債務整理後の新規借り入れに関する取り扱いと、どうしても新たな借り入れが必要となった場合の対処法・注意点について解説します。

1. 債務整理後の新規借り入れは原則として不可

債務整理をした場合、個人信用情報機関に「事故情報」が登録されるため、原則として一定期間、新規借り入れができなくなってしまいます。

(1)「事故情報」とは?

「事故情報」とは、個人信用情報機関に登録される、個人による過去の債務不履行などに関する情報をいいます。

個人信用情報機関には、以下の3つがあります。

全国銀行個人信用情報センター(KSC) 銀行系
株式会社日本信用情報機構(JICC) 貸金業者系(消費者金融など)
株式会社シー・アイ・シー(CIC) クレジットカード系

「債務整理」に該当する自己破産・個人再生・任意整理についても、事故情報として登録対象に含まれています。

(2)事故情報の登録により、一定期間新規借り入れができなくなる

事故情報の登録期間は、任意整理や自己破産・個人再生といった手続の違いや、信用情報機関毎によって変化しますが、5~10年程度とされています。

信用情報機関の事故情報は、銀行・貸金業者・クレジットカード会社が与信審査の際に参照しています。

事故情報が登録されている人については、収入や資産が十分多いなどの特段の事情がない限り、与信審査に通ることはありません。

したがって、債務整理をした後は、事故情報が抹消されるまで、新規に借り入れをすることは事実上不可能になってしまうのです。

2. 債務整理後に借り入れが必要になった場合の対処法・注意点

債務整理をした後、どうしても生活資金に困ってしまい、何とかして新規借り入れをしたいという状況が発生するかもしれません。

原則、債務整理をした以上は新たに借金を増やすべきではないのですが、どうしてもやむを得ない場合は、国が運営する「生活福祉資金貸付制度」を利用することをお勧めいたします。

万が一にでも「闇金(ヤミ金)」と呼ばれる業者を利用することは絶対に避けてください。

(1)生活福祉資金貸付制度を利用する

低所得者世帯(住民税非課税が目安)・障害者世帯・高齢者世帯(65歳以上の高齢者がいる世帯)を対象として、国による「生活福祉資金貸付制度」が設けられています。

たとえば、生活再建までの間の生活費用を資金使途とする場合には、単身であれば月15万円、2人以上の世帯であれば月20万円まで借り入れができます。

生活福祉資金貸付制度は、債務整理によって信用情報機関に事故情報が登録されている方でも利用できるほか、連帯保証人を立てることにより無利子で借り入れができるため、非常に便利な制度です。

現在では、新型コロナウイルス感染症の影響で生活に困窮している方に向けた「特例貸付」も行われているので、厚生労働省の窓口へ問い合わせてみましょう。

(参考:「生活福祉資金貸付制度」(厚生労働省))

(2)闇金(ヤミ金)には絶対に手を出さない

債務整理をした後でも、「ブラックOK」「誰でも利用可能」などのうたい文句で、新規の借り入れを勧誘してくる業者が存在します。

こうした業者は、いわゆる「闇金(ヤミ金)」である可能性が高いので、強く警戒することが大切です。

闇金(ヤミ金)の主な特徴としては、以下の点が挙げられます。

①貸金業者としての登録を受けていない

業として金銭の貸し付けを行う際には、内閣総理大臣または都道府県知事の登録を受けなければなりません(貸金業法第3条第1項、第11条第1項)。

したがって、無登録で貸金業を営む業者は違法な闇金(ヤミ金)です。

②利息制限法の上限を超える高額な金利を要求する

利息制限法第1条では、元本額に応じて以下の上限金利を設けています。

  • 10万円未満:年20%
  • 10万円以上100万円未満:年18%
  • 100万円以上:年15%

闇金(ヤミ金)は、利息制限法の上限金利をはるかに超え、年数百%や数千%といった法外な金利を請求するケースがあります。

③粗暴な取り立てを行う

債務者が借金を返済できないと、早朝や深夜に自宅に訪問したり、異様な高頻度で自宅に電話をかけてきたり、場合によっては職場などに押し掛けてくるなど、違法・粗暴な取り立てを行う闇金(ヤミ金)が多く存在します。

このように、一度闇金(ヤミ金)から借り入れをしてしまうと、債務者は弱みに付け込まれて大きな経済的・精神的な負担を抱えてしまうことになりかねません。

そのため、どんなにお金に困っていたとしても、闇金(ヤミ金)を利用することは絶対に避けましょう。

弁護士JP編集部
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  • こちらに掲載されている情報は、2022年05月31日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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