未婚で子どもを出産。出生届の書き方は?
  • 2022年11月17日
  • 裁判・法的手続

未婚で子どもを出産。出生届の書き方は?

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

未婚率が増えていることもあり、子どもができたとしても結婚をしない女性も少なくありません。未婚の状態で子どもを出産することになった場合には、どのような手続きが必要なのでしょうか。また、将来子どもが経済的に困ることのないようにするために、胎児のうちから父親に対して、認知を求めることはできるのでしょうか。

今回は、未婚で子どもを出産する方に向けて、出生届の書き方と認知の手続きについて説明します。

1. 出生届とは

未婚で出産をする場合には、出生届はどのように記載すればよいのでしょうか。

(1)出生届とは

出生届とは、生まれてきた子どもの氏名などを戸籍に記載するために必要となる届け出です。出生届を提出することによって、父母の戸籍に子どもが記載され、子どもが生まれたということが法律上認められることになります。

出生届は、市区町村役場の窓口で入手することができますが、一般的には、出産をする病院で準備をしてくれることが多いです。

なお、出生届は、子どもが生まれた日から14日以内に子どもの出生地、本籍地、届出人の所在地の市区町村役場に提出しなければなりません。

(2)非嫡出子の出生届の書き方

婚姻関係にない男女の間で生まれた子どものことを非嫡出子(ひちゃくしゅつし)といいます。未婚で出産をした場合には、その子どもは非嫡出子になりますので、出生届の記載も嫡出子の場合とは異なる注意点があります。以下では、非嫡出子に特有の記載上の注意点を説明します。

①子の氏名

非嫡出子は、特別の場合を除いて母の氏を記載します。

②父母との続き柄

非嫡出子の場合は、父親の認知の有無にかかわらず、母親との関係のみによって続き柄を判断します。つまり、母親は当然に親として認められます。一方で、父親は、後述の認知又または養子縁組をしないと、法律上、親になれません。

③父母の氏名、生年月日

非嫡出子の場合は、父の氏名、生年月日の欄は空欄になります。

④届出人

非嫡出子の場合には、子どもの母親が届出人となります。届出人が署名押印した後の出生届を提出するのは、届出人の親族や友人であっても問題ありません。

⑤その他

非嫡出子は、母親の氏を称して母親の戸籍に入籍します。母親が戸籍の筆頭者ではなく、筆頭者の配偶者でもない場合には、母親について新たな戸籍を編製し、その戸籍に子どもが入籍します。そのため、「その他」の欄に「母につき新戸籍を編製」と記載し、新たに編製する戸籍の本籍地を記載します。

2. 胎児認知の必要性とは

胎児認知という方法をとることによって、子どもが生まれるまえに父親との親子関係をはっきりさせておくことができます。

(1)胎児認知とは

非嫡出子は、出産をした母親との間には当然に法律上の親子関係が生じますが、父親との間には法律上の親子関係は生じません。そのため、そのままの状態では、父親に対して養育費を請求することもできず、父親が死亡した場合の相続権も認められません。

このような場合に父親と非嫡出子との間に法律上の親子関係を生じさせる手続きが「認知」という手続きです。認知は、子どもが生まれた後に行うこともできますが、子どもが胎児のうちから行うのが「胎児認知」という手続きになります。

(2)胎児認知のメリット

胎児認知をすることによって、以下のようなメリットがあります。

①胎児の時点で父親との親子関係の確定ができる

胎児認知をすることによって、胎児の時点で父親との法律上の親子関係を明確にすることができるというメリットがあります。それによって、子どもが生まれる前に父親が死亡したとしても、父親の遺産を相続することができます。

②出生届に父親の名前が書ける

非嫡出子の場合には、出生届の父母の氏名欄に父親の名前を書くことができません。父親の名前が空欄であったとしても出生届の提出には何の問題もありませんが、出生届に父親の名前を書くことができたということで、母親の気持ちの部分での満足感が得られるという点もメリットとして挙げられます。

③母親が外国人の場合でも日本国籍を取得できる

外国人の母親が未婚の状態で子どもを出産した場合には、子どもは出生と同時に日本国籍を取得することはできません。しかし、胎児認知を受けることによって、子どもが出生時に日本人の父親がいることが明確になりますので、出生と同時に日本国籍を取得することが可能になります。

3. 父親が胎児認知をしてくれない場合は?

父親が胎児認知に協力をしてくれないという場合には、家庭裁判所に認知調停を申し立てることができます。また、養育費の調停も申し立てる必要があるでしょう。

もっとも、認知調停も基本的には話し合いの手続きになりますので、父親が認知に合意してくれない限りは、認知調停を成立させることはできません。また、胎児の場合には、認知の訴えによって強制的に認知を求めることもできませんので、子どもが生まれるまで認知を待つ必要があります。

父親が胎児認知をしてくれないという場合には、当事者間で話し合いをしても解決は期待できませんので、将来の認知の訴えの準備のためにも早めに弁護士に相談をすることをおすすめします。

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  • こちらに掲載されている情報は、2022年11月15日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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