消費者センターと弁護士はどう違う? 消費者トラブルの対応方法

消費者センターと弁護士はどう違う? 消費者トラブルの対応方法

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

気に入って買った物が実は偽物だった、相場よりもひどく高い値段で買わされたなど、買い物のトラブルは意外と多いものです。

さて、このようなトラブルにあったときはどこに相談したらよいのでしょうか。よく耳にする消費生活センターと弁護士、どちらに相談すればよいのか整理しておきましょう。

1. 消費者トラブルに巻き込まれたとき相談できる機関

買い物をしたら、変な商品を買わされたなどのトラブルを「消費者トラブル」または「消費者被害」といいます。

良心的な業者ばかりならばよいのですが、世の中には、悪徳業者もあるものです。

悪徳業者に引っかかって、消費者が思わぬ損をするケースもあります。そんなとき、消費者が相談できる機関として次のようなものがあります。

(1)消費生活センター

消費生活センターは聞いたことがある方も多いでしょう。実は、各都道府県、市町村などが設置する行政機関で、全国に400か所以上も設置されています。気軽に相談できる機関としてよく利用されています。

消費生活センターでは、消費生活専門相談員、消費生活アドバイザーなどの消費者関連の専門資格を持った相談員が、消費者からの相談を受けています。窓口での相談だけでなく、電話での相談も受け付けています。

なお、自分で最寄りの消費生活センターの電話番号を調べなくても、消費者ホットライン188という全国共通の電話番号があります。消費者ホットライン188に電話をすると、相談者の最寄りの消費生活相談窓口につないでくれるでしょう。

消費生活センターでは、次のような任務を行っています。

➀情報の提供・教育

詐欺などの悪徳業者について消費者へ注意するべき情報を提供しています。また、消費者が詐欺などに遭わないように、消費者教育に役立つパンフレットなどを作成・交付しています。

➁苦情や問合せ

商品や業者への苦情を受け付ける窓口業務を行っています。

③あっせん

消費生活センターでは、トラブルに遭った消費者自身が事業者と交渉するにあたって、サポートをしてもらえる場合があります。

たとえば、トラブルの内容に応じて、交渉の仕方を助言してくれます。

また、相談者のトラブルに関する言い分をまとめて、事業者に伝えてくれる場合や、消費生活センターが間に入って調整していく場合もあります。これを「あっせん」といいます。
あっせんの結果、業者がなんらかの譲歩をするなどして、消費者との間で合意が成立し解決となることがあります。ただし、業社があっせんに応じない場合は、それ以上の手続きをとることはできません。

(2)苦情処理委員会

消費者センターに持ち込まれる相談の中には、内容が複雑なものがあります。この場合、消費者センターの担当者だけでは対応が難しいため、苦情処理委員会という組織に回されることになるでしょう。

苦情処理委員会とは、学者、弁護士、消費者代表、事業者代表などの関係者で構成される委員会のことです。

事件が苦情処理委員会に回されると、委員の中から3人の調停委員が選任され、「調停」を開始します。調停では、調停委員が消費者と業者双方の言い分を聞き、合意できるような調停案を示します。ただし、いずれかが同意しなければ、調停は不成立で終わります。

(3)国民生活センター

国民生活センターとは、独立行政法人国民生活センター法によって設置されている機関です。消費生活センターは、都道府県などの自治体が設置しているのに対し、国民生活センターは国が設置している点が異なります。

国民生活センターの役割は次のようなものです。

①苦情や問合せ

国民生活センターでは、消費者生活センターに電話が繋がらない場合に、消費者生活センターに代わって消費者からの相談を受け付け、公正な立場で処理にあったってくれます。

②消費者センターへの情報提供

国民生活センターで得られた情報は、消費者センターに共有され、全国の消費者の被害回復に役立てられています。

③商品テストなどの消費者保護施策の実施

世の中に出回っているいろいろな商品の成分や効果をテストし、結果を公表しています。

2. 弁護士に相談したほうがいいケース

消費生活センターは、全国で被害者の相談に乗っており、身近な存在として頼りになります。

しかし、場合によっては、弁護士に相談したほうがいいケースもあります。では、具体的にはどんな場合に弁護士に相談にいくべきなのでしょうか。

(1)消費者センターのあっせんに業者が応じない場合

消費者センターは、様々な消費者の言い分を聞いてくれる場所であり、いろいろなアドバイスも受けられます。しかし、消費者センターの職員や担当者は、消費者の立場に立って、積極的に業者と交渉して被害を回収してくれるわけではありません。

消費生活センターの職員が、業者に連絡してあっせんしてくれる制度もありますが、業者が誠実に対応してくれなければ、そこで終わってしまいます。しかし、そうなると、被害者が泣き寝入りすることになりかねません。

そんなときは、弁護士に相談して法的な手続きを進めることを検討しましょう。

(2)法的判断が必要となる場合

消費者センターでは、消費者事件に詳しい知識を持った人が相談を受けてくれます。しかし、センターの職員や担当者が法律の詳しいところまで理解しているとは限りません。

消費者事件の中には、法的知識・経験が必要となるケースがあります。中には、裁判所で争ったとしても法的判断が分かれるようなケースもあるでしょう。そんな場合には、弁護士に法律相談をすることで見通しを立ててもらえるはずです。

本記事では消費者トラブルに遭ってしまったとき、相談できる機関やそれぞれの機関が対応できることについて紹介しました。
消費者トラブルの中には弁護士に相談したほうがよいケースもありますが、もし相談先を迷う場合には、まずは消費生活センターに相談するとよいでしょう。

弁護士JP編集部
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法的トラブルの解決につながるオリジナル記事を、弁護士監修のもとで発信している編集部です。法律の観点から様々なジャンルのお悩みをサポートしていきます。

  • こちらに掲載されている情報は、2021年07月12日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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