知っておきたい!借金・債務整理の基礎知識

老後の生活

借金があった場合の老後の生活の疑問に関して、弁護士が解説します。

借金があると、年金を差し押さえられてしまいますか?

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基本的に公的年金の差し押さえはできません。
しかし、例外的に差し押さえられる場合もあるので注意しましょう。

詳しい解説

借金を滞納した場合であっても、国民年金や厚生年金などの公的年金は差押禁止財産と定められているため、差し押さえられることは基本的にはありません。

もっとも、公租公課を納めなかったことにより滞納処分を受けた場合には、年金を差し押さえられることがあります。
また、年金が銀行口座に振り込まれた後であれば、その銀行預金を差し押さえることは可能です。
さらに、私的に加入している年金保険は差押えの対象となる可能性があります。

公的年金であっても、差し押さえられる可能性はゼロではありません。
差し押さえを防ぐためにも、借金問題を早く解決しておくに越したことはありません。滞りなく返済することが困難な場合には、債務整理による解決も視野に入れて、弁護士に相談してみましょう。

過去に債務整理をしていても、年金は受け取れますか?

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過去に債務整理をしたとしても、年金を受け取ることができます。

詳しい解説

過去に債務整理をしたとしても、年金受給権が失われることはありません。
したがって、年金を受け取ることは可能です。

高齢者でも自己破産できますか?

○

自己破産に年齢制限はありませんので、高齢者でも自己破産は可能です。

詳しい解説

債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産という3つの方法があり、これらの手続きに高齢を理由とした年齢制限はありません。

任意整理や個人再生は今後長期にわたって返済を続けていく手続きのため、年齢によっては利用が難しい場合が考えられます。しかし、自己破産は借金を全てゼロにする手続きですので、高齢者であっても利用しやすいでしょう。

自己破産の手続きにあたって、不安なことや困っていることがあれば、まずは弁護士に相談してみましょう。

認知症の親に借金があります。代わりに手続きを行うことはできますか?

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基本的に、債務整理を本人以外の者が代理で行うことはできません。
もっとも、成年後見人がいる場合には、例外的に本人に代わって手続きを進めることができます。

詳しい解説

借金は個人の責任で契約して背負うものですので、親の借金を本人以外の者が債務整理によって変更することはできません。

しかし、認知症の場合などは判断能力が不足していることになるため、親自身で債務整理を行うことは困難です。
そこで、このような場合には、成年後見人を選任し、成年後見人が親に代わって債務整理の手続きを進めることになります。成年後見人の選定は家庭裁判所が行い、親族が成年後見人になることも可能です。

親が認知症で、なおかつ借金を抱えている場合には、早めに弁護士に相談し手続きを進めることをおすすめします。

親が子ども名義で借金をしていました。勝手に契約されたのに、子どもが返済すべきなのでしょうか?

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基本的に子どもが代わりに返済する義務はありません。
しかし、例外的に返済義務を負うことがあるので注意が必要です。

詳しい解説

親とはいえ勝手に子ども名義で契約をする権限はありません。親が勝手に行った契約は無権代理行為となり、その効果は子どもに生じません。
したがって、基本的に子どもが親に代わって借金を返済する必要はありません。

もっとも、子どもが親に財産管理を任せて印鑑を預けていたなどというように、子どもに落ち度がある場合には、子どもに返済義務が生じる可能性があります。また、親が勝手に借金をしたことを知って借金の一部を返済した場合には、親の行為を追認したことになり、子どもに返済義務が生じることになります。

債権者が名義人である子どもに借金の返済を求めてきた場合、親に代理権がなかったことについては子どもが証明しなければならず、トラブルになるケースが多いでしょう。このような事態に直面した場合には、早めに弁護士に相談して対応を検討しましょう。

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