四千頭身・都築が書類送検「実刑は考えにくい」弁護士指摘も…キー局関係者が明かす“地上波復帰は厳しい”ワケ
お笑いトリオ「四千頭身」の都築拓紀(29)が8月18日、東京都迷惑防止条例違反と暴行の疑いで警視庁原宿署から書類送検された。都築は6月下旬、都内の音楽イベントに客として参加し、会場で面識のない20代女性の顔を触ったうえ、スカートの上から下半身を触った疑いが持たれている。
7月に女性が警察へ相談したことで事件が発覚。都築は酒を飲んでいて細部は覚えていないとしながらも、「とても反省している」などと話し、容疑を認めているという。
都築が所属するワタナベエンターテインメントは書類送検と同じ日、被害女性や関係者に謝罪した上で、都築を当面の間、謹慎処分とすると発表した。四千頭身はさしあたり、後藤拓実(29)、石橋遼大(29)の2人で活動を続けていくという。霜降り明星、EXIT、ハナコなどとともに2010年代後半から注目された「お笑い第七世代」の人気トリオに突如起きた今回の事件は、今後、どんな展開を見せるのか。(ライター・中原慶一)
弁護士「実刑になるとは考えにくい」
刑事事件などの対応も多い雨宮知希弁護士は、都築に対する量刑の見通しについて、「あくまで一般論で、最終的な処分は検察官の判断によるものですので、結論を断定できるものではありませんが」と前置きした上で、こう続けた。
「今回のケースは、初犯とされ、衣服の上から触ったとされる態様で、被疑者も容疑を認め反省している事案です。被害者との示談が成立すれば、不起訴(起訴猶予)となる可能性があると思います。
また、示談が成立しない場合でも、起訴されるとすれば略式命令による罰金(数十万円程度)となることが多く、この態様で初犯であれば、直ちに正式裁判で実刑になるとは考えにくいところです」
ただし、酒を飲んでいて細部を覚えていないということに関しては、酌量の余地はないそうだ。
「『酒に酔っていた』という事情は、言い訳になりません。むしろ自ら酒を飲んで自制を失ったという経緯は、酌むべき事情としては弱く評価されます。また、酔っていて記憶が曖昧だという点も、この種の行為では、故意(わざと触ったこと)を否定する事情にはなりにくいといえます」(前同)
痴漢「不同意わいせつ罪」に問われる可能性も
しかし、人気芸人の酒に酔った上でのこの手のやらかしは、決して珍しいことではない。夕刊紙記者はこう話す。
「飲酒の上で、トラブルを起こした芸人といえば、2024年、品川駅付近で、乗車拒否されたと思ったタクシーを蹴りあげ、運転手ともみ合いになったウエストランドの河本を思い出します。
警察に事情聴取を受けましたが、結局、双方が被害届を出さなかったため、事件化しませんでした。河本はその後、一時期、仕事を控えていましたが、活動を再開させ、今では騒動をネタにしています。
その他、酒癖が悪く、喧嘩やトラブルを起こす芸人は決して少なくないですが、今回のように事件化することは珍しいです」
今回、事件化した一番の理由は、痴漢という一方的な犯罪で、被害者がいることが大きいだろう。先の雨宮弁護士が付け加える。
「痴漢は、悪質な場合、刑法の『不同意わいせつ罪』にも問われ得る犯罪です」
不同意わいせつ罪の法定刑は6月以上10年以下の拘禁刑で、迷惑防止条例違反(東京都では6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)よりも格段に重い。
どちらが適用されるかは「行為の態様」で分かれるのだが、「両者を分ける明確な一線があるわけではなく、実務上は、触れた部位・方法・わいせつの程度・執拗さなどを総合して判断される」という。
おおまかな傾向としては、衣服の上から体に触れるといった行為は「迷惑防止条例違反」として、着衣の中に手を入れる、下着の中や直接肌に触れる、といったよりわいせつ性の強い行為は「不同意わいせつ罪」として扱われやすいと雨宮弁護士は話す。
今回の都築のケースは、スカートの上から触ったとされているので、迷惑防止条例が適用された可能性が考えられる。
復帰の可能性は…
ちなみに、こうした“性的事案”といえば、現在、元「ジャングルポケット」の斉藤慎二被告の裁判が進行中でたびたびニュースになっている。
斉藤は、2024年7月、テレビ番組の収録中に、ロケバス内でタレントの女性に性的暴行を加えたとして、不同意性交と不同意わいせつの罪に問われている。斉藤は一貫して「同意があった」と無罪を主張しているが、今年8月5日に検察側は懲役7年を求刑した。判決は、11月16日に言い渡される予定だ。
「斉藤側から2300〜2500万円の示談の提示があったものの、被害に遭った女性側は拒否したと報じられています。判決はこれからですが、おそらく執行猶予のつかない実刑判決になるとの見方が優勢です。いずれにせよ、斉藤の芸能界復帰は絶望的と見られています」(前出の夕刊紙記者)
さらに、お笑い芸人のこの手の事件で、世間に大きな印象を残したものといえば、以下のような例もある。
- 元キングオブコメディの高橋健一…2007年に痴漢容疑で逮捕されるも不起訴となり復帰したが、2015年に高校に侵入・制服窃盗で逮捕され、懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を受けた。
- 極楽とんぼの山本圭壱…2006年に、17歳少女への強姦容疑で書類送検されるも、示談が成立し不起訴となった。
「高橋は完全に業界から消え、山本は吉本興業から契約解除になったのち、復活まで10年以上を要しました。ただ、復帰した今でも以前のような地上波レギュラーの中心の立場には戻っていない状態です」(前出の夕刊紙記者)
都築は今後、復帰の道筋を見出すことはできるのか。民放キー局関係者はこう話す。
「事務所サイドは、都築について、〈当面の間「謹慎処分」〉と発表していますが、復帰に向けてのハードルは、相当高いと言わざるを得ません。今、テレビ局では、コンプライアンスの中でも特に“性的事案”には非常に厳しくなっています。復活起用に関してスポンサーは嫌がるし、視聴者からのクレームも相当ある。また共演者からの反発もあるでしょう。
都築の地上波復帰は正直なところ、容易なことではないと思います。今後、『四千頭身』は、『ジャングルポケット』と同じく、事実上、2人で活動していくことになるでしょうね」
都築の今後については、現在のところ未知数だが、今回の一件は、酒に酔っていたとはいえ、まったくもって、“身から出たサビ”というより他なさそうだ。(敬称略)
■中原慶一
某大手ニュースサイト編集者。事件、社会、芸能、街ネタなどが守備範囲。実話誌やビジネス誌を経て現職。マスコミ関係者に幅広いネットワークを持つ。
取材協力弁護士
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