千葉の大雨、死者8人に…被災者の“医療費免除”と“最大850万円の支給”を医師団体が国に緊急要望
8月13日夜、記録的な大雨に襲われた千葉県では、電車が止まって帰宅できず、JR蘇我駅の周辺では約4000人が足止めされ、14日朝には自衛隊が輸送支援に乗り出した。内閣府は同日、県内25市町への災害救助法の適用を決定。報道によると、午後までに8人の死亡が確認されたという。
こうしたなか、開業医や歯科医でつくる全国保険医団体連合会(保団連)は14日、高市早苗首相と上野賢一郎厚生労働相に対し、被災者の医療費窓口負担の免除などを求める緊急要望書を提出した。
千葉県では13日午後以降、線状降水帯が相次いで発生し、気象庁は一時県内22市町に「レベル5大雨特別警報」を発表。記録的な大雨となった千葉市では、半日でおよそ348ミリを観測。これは、8月の月間降水量の約3倍に当たる。
被災地の医療・介護体制の確保を要請
要望書が求めたのは、被災地の医療・介護体制の確保だ。人工呼吸器や在宅酸素、人工透析など、電気や水に頼る治療にとって、停電や断水は命に直結しかねない。
保団連は、被災地域の医療機関へ医薬品や医療材料を迅速に供給・確保するとともに、あわせて電力・水道の復旧に全力を挙げ、特に医療機関や介護・福祉施設、電源が必要な在宅医療等への電源確保を早急に行うよう求めた。
また、避難所についても、熱中症対策や冷房設備のある避難所の開設、十分な量と栄養のある食事の提供、オストメイト(人工肛門・人工膀胱を使う人)対応トイレの設置などの整備の実現を要望した。
医療費「無料化」の要望、過去には前例も
被災者の経済的負担を直接軽くする措置も、要望書の柱の一つだ。
特例措置により医療費の一部負担金(窓口負担)や入院時の食事・生活療養費の一部負担金を免除し、医療費を実質無料にするよう要請。保険料や、介護保険の保険料・利用料の免除も盛り込まれた。
窓口負担の免除には前例がある。2024年の能登半島地震では、住家が全半壊するなど一定の要件を満たした国民健康保険の加入者について、医療機関の窓口で支払う一部負担金が免除された。
さらに要望書は、現在、要件を満たした被災者らに最大300万円を支給する「被災者生活再建支援法」を直ちに改正し、支給金額の上限を850万円へ引き上げるよう要求。支援の対象も、半壊や床上浸水、一部損壊の世帯まで拡大するよう求めている。
14日夕方から15日明け方にかけては再び大雨が降る可能性がある。
千葉県の熊谷俊人知事は「土砂災害に厳重に警戒が必要なほか、浸水害・洪水害に注意・警戒が必要です。安全を最優先に行動して下さい」と呼びかけた。
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