共有不動産を売却したい!注意するべきポイント
  • 2021年04月28日 (更新:2021年07月15日)
  • 不動産・建築・住まい

共有不動産を売却したい!注意するべきポイント

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

親が不動産を所有している場合、親が亡くなったときの相続によって、当該不動産が相続人の共有となることがあります。

このような場合、不動産を単独で所有している状態と比べて、共有不動産の場合には、さまざまなトラブルが生じることがあるため、注意が必要です。相続人全員が不動産の売却に合意をしたとしても、売却にあたっては、単独所有の場合と比べて用意すべき書類も多くなります。

今回は、共有不動産を売却したいと考える方に向けて、共有不動産売却にあたって注意すべきポイントについて解説します。

1. 共有不動産を売却する方法は?

共有不動産とは、複数人で所有している状態にある土地や建物などの不動産のことをいいます。このような共有不動産を売却するためにはどのようにすればよいのでしょうか。

(1)共有不動産を売却する方法

共有不動産を売却する方法としては、以下の方法があります。

①共有者全員が売却に同意し、売却をする方法

共有不動産の売却は、共有物の変更(民法251条)にあたることから、共有者全員の同意がなければ行うことができません。

共有者の全員が売却に同意しているようなケースでは、この方法で売却を進めることができます。しかし、共有者のなかにひとりでも売却に反対している方や連絡が取れない方がいるときには、この方法はとれません。

②共有持分のみを売却する方法

共有不動産の全部を売却するには共有者全員の同意が必要になりますが、各自の共有持分のみを売却する場合には、他の共有者の同意は必要ありません。

しかし、不動産会社を通じて共有持分のみを売却しようとしても、なかなか買い手はつきませんので、現実的には難しい方法といえるでしょう。

③他の共有者に共有持分を買い取ってもらう方法

共有持分のみを売却する方法と類似しますが、共有持分を共有持分権者に買い取ってもらうことも共有不動産を売却する方法として有効です。

共有者以外の第三者に売却しようとしてもなかなか買い手はつきませんが、すでに当該不動産について持分を有している共有者であれば、より多くの持分を取得することができるというメリットがありますので、買い取ってもらえる可能性が高まります。

共有者のひとりが他の共有者全員から共有持分を買い取り、単独名義として利用することも考えられますし、売却して利益を得るということも考えられます。

④共有不動産を分筆して売却する方法

分筆とは、登記簿上ひとつとされている土地を、複数の不動産に分ける方法のことをいいます。

共有不動産がひとつの不動産を複数人で所有しているものであるところ、分筆によって土地を分けることで各自が単独で所有する状態にすることが可能です。

これによって、共有持分のみの売却が困難であったケースでも、単独所有となることで売却が可能になることがあります。

しかし、分筆によって土地が細切れになってしまうと、利用価値が下がり、むしろ売却が難しくなることもありますので、注意が必要です。

(2)共有不動産を売却する際に準備するもの

共有不動産を売却する際には、以下のものが必要になります。

  1. 登記済権利証または登記識別情報
  2. 境界確認書、土地測量図
  3. 共有名義者全員の身分証明書、実印、印鑑証明書、住民票
  4. 委任状

2. 弁護士に依頼するべき理由

共有不動産の売却にあたってはトラブルが生じることがありますので、事前に弁護士に相談をし、必要であれば弁護士に依頼をしてすすめることがおすすめです。

(1)共有者との交渉を依頼できる

共有不動産を売却するためには、基本的には共有者全員の同意を得る必要があります。

共有者全員と円満な関係で、売却に同意してくれるケースであれば特に弁護士に依頼することもないですが、同意をしない共有者がいるときや連絡がとれない共有者がいるときには、その方との交渉を弁護士が対応することが可能です。

法的観点から共有不動産を売却することのメリットや共有状態を継続することのデメリットを説明することによって、他の共有者からの同意が得られやすくなることがあります。

(2)他の手続きも一緒に依頼できる

有関係が発生する事情として、相続が発生したというケースが多いです。この場合、単に共有不動産を売却するというだけでなく、被相続人の遺産をどのように分けるかという遺産分割の問題も生じます。また、共有関係を解消するために、共有物分割請求という手続きも必要となることがあります。

弁護士に依頼することで、共有不動産の売却だけでなく遺産分割の問題や共有物分割請求などの手続きについても併せて解決してもらうことできます。

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