子連れ再婚はトラブルになりやすい? 注意すべき5つのポイント

子連れ再婚はトラブルになりやすい? 注意すべき5つのポイント

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

シングルマザーが子どもをひとりで育てるのは想像以上に大変なことですので、婚活サイトや結婚相談所などを利用して再婚を考える方も少なくないでしょう。しかし、子連れ再婚の場合には、子どものことも考えたうえで再婚をしなければ、将来トラブルが生じる可能性があります。

子連れ再婚では、いくつか注意すべきポイントがありますので、今回は、子連れ再婚で注意すべき5つのポイントについて解説します。

1. 子連れ再婚はトラブルになりやすい?

以下では、子連れ再婚をする際の問題点や失敗して後悔するケースについて説明します。

(1)子どもと再婚相手の関係がうまくいかないケース

子連れ再婚では、再婚相手は血のつながらない子どもと一緒に生活をしていくことになります。実子でないことからうまく馴染(なじ)むことができず、子どもとの関係がぎくしゃくしてしまうことがあります。

特に、思春期や反抗期の子どもとの関係では苦労することになるでしょう。

(2)親に反対されるケース

相手が初婚であった場合には、相手の親から結婚を反対されることがあります。結婚は、当事者同士の合意でできるとはいっても、親から反対されている状況で結婚をすると、結婚後のサポートを受けられない、家族関係に不協和音が生じるなどのデメリットが生じてしまいます。

(3)がんばり過ぎて失敗してしまうケース

子連れ再婚の場合には、一度結婚で失敗をしていますので、次は幸せな家庭を築きたいという思いから、無理してがんばり過ぎてしまうことがあります。しかし、結婚生活は、何十年も続いていくものですので、最初から無理して生活をしていると、途中で耐えられなくなってしまうこともあります。

2. 注意すべき5つのポイントは?

子連れ再婚をする場合には、注意すべき5つのポイントがあります。

(1)子どもの姓や戸籍

子どもの親権者である母親が再婚をして、再婚相手の戸籍に入る場合には、自動的に再婚相手の姓を名乗ることになります。しかし、親権者である母親が再婚をしたというだけでは、子どもの戸籍や姓が変更されることはありません。

子どもの姓を変更する場合には、再婚相手と子どもが養子縁組をする方法または子の氏の変更許可手続きをしなければなりません。子ども親の姓が異なる状態だと学校や日常生活に支障が生じることもありますので、慎重に判断する必要があります。

(2)子どもの相続権

子連れ再婚をしたとしても、子どもと再婚相手との間に親子関係は生じませんので、再婚相手が死亡したとしても子どもは再婚相手を相続することができません。子どもが再婚相手の相続人になるためには、子どもと再婚相手が養子縁組をする必要があります。

なお、離婚や養子縁組(特別養子縁組を除く)をしたとしても親子関係が消滅することはありませんので、子どもは養親だけでなく実親の相続人となる地位も有しています。

(3)子どもの親権者を変更できるか

離婚時に子どもの親権者を定めたとしても、その後、当事者の話し合いによって、親権者を変更することが可能です。当事者同士の話し合いでは解決することができない場合には、家庭裁判所に親権者変更調停または審判の申し立てをすることもできます。

もっとも、子どもの親権者を頻繁に変えるのは好ましくありませんので、親権者の変更は容易ではありません。再婚をしたという事情だけでは、子どもの親権者を変更することは困難といえるでしょう。

(4)離婚後の再婚を理由に子どもの養育費支払いをやめられない

元配偶者が子連れ再婚をした場合には、子どもの養育費の支払いをストップしたいと考える方も多いでしょう。しかし、離婚後に再婚をしたという事情だけでは養育費の支払いをやめることはできません。なぜなら、離婚・再婚をしたとしても親の子どもに対する扶養義務は消滅しないからです。

ただし、子どもと再婚相手が養子縁組をした場合には、実親の扶養義務は二次的なものになりますので、再婚相手の収入次第では、養育費の金額を減額または免除してもらうことも可能です。

(5)子どもとの面会交流権はどうなる?

子連れ再婚をした場合には、再婚相手と子どもとの関係を崩したくないという思いから、元配偶者と子どもとの面会交流を拒みたいと考える方も少なくありません。

しかし、面会交流は、子どもと親が交流する大切な権利ですので、再婚をしたという事情だけでは、元配偶者と子どもとの面会交流を拒むことはできません。

もっとも、再婚後の状況や子どもの成長などに応じて、面会交流の内容は変化していくものですので、当初定めた面会交流の内容が不適当なものとなった場合には柔軟に変更していくことも大切です。

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法的トラブルの解決につながるオリジナル記事を、弁護士監修のもとで発信している編集部です。法律の観点から様々なジャンルのお悩みをサポートしていきます。

  • こちらに掲載されている情報は、2023年03月30日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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