
- 離婚・男女問題
離婚調停のときの服装は? 好印象を与えるために知っておくべきこと
初めて離婚調停に出席する際「どんな服を着ていけばいい印象を与えられるのか」「どんなふるまいをすると不利になってしまうのか」と悩む方も少なくありません。
離婚調停では裁判官や調停委員を介して離婚や慰謝料、財産分与、子どもの親権や養育費などについて話し合い解決を目指しますが、服装や言動によっては相手によくない印象を与えてしまい、調停の内容に影響がでてしまう可能性があります。
そこで離婚調停に適した服装や、服装以外で注意すべき点についてご紹介します。
1. 離婚調停の服装は?
まず前提として、離婚調停の服装に決まりはありません。スーツでも、ポロシャツでも、スニーカーでも出席可能です。
しかし離婚調停は、自宅で夫婦だけで話し合いをするのとは異なり、裁判所という公の場所で離婚について合意形成を図ります。そのため調停に参加する裁判官や調停委員に失礼のない、かつ場に合った服装を選ぶことが大事です。
たとえば汚れたTシャツに破れたジーンズ、ジャージ、サンダルなどのカジュアルすぎる格好や、パーティーに着ていくような服装は避けた方がよいでしょう。
華美な服装もおすすめできません。特に財産分与や慰謝料、養育費など金銭面で争いがある場合、高級ブランドの服を着て高価な宝飾品を身につけていると、裁判官に「十分な資産がある」と判断され、場合によっては財産分与や養育費を減額されてしまう可能性があります。
男性であればスーツ、スラックスにジャケット、ビジネスシューズなどがおすすめです。女性の場合もスーツやオフィスカジュアルを心がけるとよいでしょう。いずれもシワやシミに気を付け、色もあまり派手でないものが無難です。
もちろんわざわざお金をかけてスーツを仕立て直す必要はありません。逆にわざと古びた服を着てお金がないように見せかけるのも不自然です。手持ちのもので構いませんので、できるだけ清潔感のある服装を心がけましょう。
2. 離婚調停で服装以外に気を付けることとは?
調停当日は、服装以外の見た目や行動にも配慮が必要です。たとえば以下のような点です。
(1)髪形、ひげ、化粧
サングラス、不精ひげ、ぐしゃぐしゃの長髪、派手すぎる化粧、強烈な香水などは、避けた方がいいでしょう。特に子どもの親権を争っている場合、裁判官や調停委員に「この親に預けて大丈夫だろうか」と子どもの養育環境への不安を感じさせてしまうと、不利に働く可能性があります。
二日酔いでまともに話ができなかったり、酒臭い状態で離婚調停に臨むのも避けた方がよいでしょう。
(2)言動
見た目ではしっかりした印象を与えても、話をしているうちに暴力的な口調になったり、カッとなって調停委員に殴りかかろうとしたりすれば、裁判官や調停委員からの印象は一変するでしょう。
調停には真摯な態度で臨み、裁判官や調停委員から質問された場合はできるだけ丁寧な言葉できちんと回答しましょう。「話し合いで解決しよう」「問題と向き合おう」という姿勢を見せることが大事です。
もし裁判官や調停委員が事実について誤解していたり、自身の意向と異なる提案がある場合、話をよく聴いた上で、きちんと丁寧に説明し、理解してもらうことも大切です。決して感情的になって反発的な態度をとることはないようにしましょう。
(3)時間管理
無断欠席や遅刻は厳禁です。「不規則な生活を送っている」「約束を守れない人間だ」と調停委員に思われ、相手にマイナスな印象を与えてしまいます。
調停期日が決まったら手帳に書き込んだりスマートフォンのカレンダーに入力したりして、忘れないようにしましょう。事前に裁判所までの交通手段を調べたりして準備しておけば安心です。
仕事や体調不良、電車の遅延などでやむを得ず欠席・遅刻する場合は、必ず事前に裁判所に連絡しましょう。
(4)持ち物
裁判所から持参を求められた資料があれば、忘れずに持っていきましょう。調停の呼出状や離婚調停申立書(申立人の場合)など提出した書類のコピー、証拠などの関連資料、身分証明書、印鑑、銀行の通帳(振込先口座がわかるもの)なども持参してください。
そのほか筆記用具を持っていけば、調停の内容などをメモすることができ、今後の対応を検討する際に役に立ちます。また次回調停の日程調整もしますので、必要に応じてスケジュール帳も持参するとよいでしょう。電卓もあると便利です。
調停中に録音録画することは禁止されています。パソコン機器等の使用も裁判所によっては禁止されていますので注意しましょう。
3. まとめ
調停で大事なのは話し合いの内容であり、見た目や言動だけで調停調書の中身や調停離婚の成否が決まるわけではありません。裁判官や調停委員は多数の調停をこなしており、調停の場で無理に自分をとりつくろっても、見抜かれる可能性が高いといえます。
ただ調停を有利かつスムーズに進めたいのであれば、少なくとも印象が悪くなるような格好や言動などは避けた方がいいでしょう。
なお離婚調停や遺産分割調停の場に親族や友人に付き添いで入ってもらうことはできませんが、弁護士であれば同席が可能です。初めての調停では不安も大きいと思いますが、サポートしてくれる人がそばにいれば安心でしょう。
事前に調停で話すべきことについて相談ができたり、服装や調停でのふるまいについてアドバイスをもらったりもできます。離婚調停を有利に進めたい場合には、弁護士へ相談されることをおすすめします。
- こちらに掲載されている情報は、2021年11月30日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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