離婚の相談は弁護士へ! 弁護士費用の相場や払えないときの対処法

離婚の相談は弁護士へ! 弁護士費用の相場や払えないときの対処法

倉内 怜

監修弁護士

倉内 怜 ベリーベスト法律事務所 新宿オフィス

第二東京弁護士会 / 登録番号:59047

離婚問題を弁護士に相談したいけれど、費用が心配で一歩を踏み出すことができない方も多いのではないでしょうか。

弁護士費用は決して安いものではありませんが、納得のいく条件で離婚を成立させるためには、専門的なサポートを受けることも大切です。

1. 離婚の弁護士費用はいくらかかる? 全体的な相場

弁護士費用の具体的な金額は、どの弁護士に相談・依頼するかによって異なりますし、事案の内容や手続きの段階によっても変わってきます。

ここでは、離婚手続きの段階ごとに分けて、おおよその全体的な相場をご紹介します。なお、以下に掲げる金額は、すべて税別とします。

(1)離婚協議を依頼する場合

離婚協議を依頼する場合の弁護士費用の相場は、総額でおおよそ50万~70万円程度です。

ただし、慰謝料や財産分与、養育費などの交渉も弁護士に依頼した場合には、獲得した金額に応じて10%~16%程度の成功報酬が追加で発生することが多いです。

例えば、慰謝料と財産分与を併せて500万円を獲得した場合には、その中から50万~80万程度を追加の成功報酬として支払うことになります。

協議離婚が成立すれば、離婚調停や離婚裁判に進む場合よりも、手続きに要する期間が大幅に短縮されます。家庭裁判所での複雑な手続きを要しませんので、弁護士費用も低く抑えられる傾向にあります。

早期に離婚したい方や、弁護士費用を抑えたい方は、離婚協議の段階から弁護士に依頼することを検討するとよいでしょう。

(2)離婚調停を依頼する場合

離婚調停を依頼する場合の弁護士費用の相場は、総額でおおよそ60万~80万円程度です。

離婚調停を行う場合は、家庭裁判所への申し立てや、調停期日への出廷などのために時間や労力を要しますので、離婚協議を依頼する場合よりも少し、弁護士費用が高くなる傾向にあります。

最初に離婚協議を依頼し、引き続き同じ弁護士に離婚調停を依頼する場合は、追加で着手金がかかることが多いです。離婚協議に引き続き離婚調停を依頼する場合の追加着手金は15万~30万円程度が相場となっています。

離婚協議から引き続き離婚調停を同じ弁護士に依頼し、調停離婚が成立した場合の弁護士費用は、合計で75万~110万円程度が目安となるでしょう。

なお、慰謝料や財産分与、養育費などの請求も弁護士に依頼した場合に、獲得した金額に応じて10%~16%程度の成功報酬が追加で発生することが多いことは、離婚協議を依頼した場合と同じです。

(3)離婚裁判を依頼する場合

離婚裁判を依頼する場合の弁護士費用の相場は、総額でおおよそ80万~100万円程度です。

裁判(訴訟)の手続きは複雑であるため、弁護士の労力や時間の負担も大きくなりますので、弁護士費用は離婚協議や離婚調停を依頼する場合よりも高くなる傾向にあります。

離婚調停から引き続き同じ弁護士に離婚裁判を依頼する場合に要する追加着手金は、30万~45万円程度です。

離婚協議から離婚調停、離婚裁判までを同じ弁護士に依頼し、裁判離婚または和解離婚が成立した場合の弁護士費用は、合計で110万~155万円程度が目安となるでしょう。

なお、慰謝料や財産分与、養育費などの請求も弁護士に依頼した場合に、獲得した金額に応じて10%~16%程度の成功報酬が追加で発生するケースが多いことは、離婚協議や離婚調停を依頼した場合と同じです。

2. 離婚にかかる弁護士費用の内訳と計算方法

次に、弁護士費用としてどのようなお金が必要になるのか、その内訳と計算方法をみていきましょう。

(1)法律相談料

法律相談料とは、弁護士へ正式に依頼する前に、相談する際に必要となる費用のことです。

初回相談を無料としている法律事務所もありますが、原則的には有料とされています。有料の場合は、30分につき5000円~1万円程度が相場です。

事案の内容が込み入ったケースでは、1~2時間の相談を要することもありますので、法律相談料として数万円を見込んでおいた方がよいでしょう。

(2)着手金

着手金とは、弁護士に正式に依頼し、事件処理に着手してもらうために必要なお金のことです。

具体的な金額は事案の内容を考慮して、以下の範囲内で決められるのが一般的です。複雑な争点を抱えている事件ほど、着手金が高額となる傾向にあります。

着手金の相場
離婚協議 15万~40万円
離婚調停 30万~40万円
離婚裁判 30万~50万円

慰謝料や財産分与、養育費などの交渉も弁護士に依頼する場合には、相手方へ請求する金額の5%~8%程度の金額が加算されることもあります。

着手金は、基本的に弁護士との委任契約時に一括で支払うことが必要です。また、事件処理の結果にかかわらず、原則として着手金は返金されないことにもご注意ください。

(3)報酬金

報酬金とは、依頼した事件が解決した場合に、成果に応じて支払う費用のことで、「成功報酬」とも呼ばれるものです。

離婚が成立した場合の報酬金の相場は、以下のとおりです。

報酬金の相場
離婚協議 30万~60万円
離婚調停 30万~60万円
離婚裁判 30万~60万円

慰謝料や財産分与、養育費などの交渉も弁護士に依頼した場合には、獲得した金額に応じて10%~16%程度の報酬金が追加で発生することが多いです。

ただし、追加の報酬金は、相手方がこちらに支払うお金がある場合には、その中から差し引かれますので、手出しして支払う必要がないこともあります。

(4)実費・日当

実費とは、弁護士が事件処理のために要する費用のことです。

主に交通費や通信費、コピー代、裁判所に納める収入印紙代や郵便切手代、戸籍謄本や住民票の取得費などがかかります。具体的な金額は事案ごとに異なりますが、数万円程度を見込んでおくとよいでしょう。

日当とは、弁護士が事務所外で事件処理のために時間を要した場合に発生する費用のことです。

相手方との交渉や、裁判所への出廷などのために日当が発生することがあります。遠方への出張を要する場合には、日当が高額になりがちです。相場としては、1日あたり2万~5万円程度を見込んでおくとよいでしょう。

倉内 怜

弁護士
倉内 怜

(実費については、事務手数料として定額で設定している法律事務所もあります。そして、着手金や報酬金などの料金体系は、各法律事務所によって様々です。料金表などから、何にどれくらい費用がかかるのか、明確になっている事務所を選ぶと安心できると思います。)

3. 離婚の弁護士費用を払えないときはどうする?

弁護士費用は決して安いものではありませんが、離婚問題という法的トラブルを解決する際には、弁護士のサポートを受けることで、コストを大幅に上回るメリットが期待できます。

すぐに弁護士費用を用意できない場合には、以下の対処法を試してみましょう。

(1)法テラスを利用する

法テラスでは、収入や資産などに関する一定の要件を満たせば、民事法律扶助制度を利用して弁護士費用を援助してもらうことができます。

具体的には、まず、弁護士による無料相談を利用することが可能です。

事件の解決を依頼する場合には、一般的な相場よりも低料金で依頼することが可能であり、その費用は法テラスが立て替えて弁護士へ支払ってくれます。立て替えてもらった費用は、原則として毎月1万円ずつの分割で、法テラスへ償還していきます。

ただし、法テラスを利用する場合は基本的に弁護士を選べないため、離婚問題に詳しくない弁護士が担当することもあるので、注意しましょう。

(2)複数の事務所から見積もりを取る

離婚問題に詳しい弁護士に依頼するためには、一般的な法律事務所の中から、実績が豊富な事務所を選ぶことが望ましいです。

弁護士費用は事務所によって異なりますので、複数の事務所へご相談の上で見積もりを取り、比較検討してみるとよいでしょう。

ただし、費用の安さだけで選ぶと、相性の合わない弁護士に依頼してしまうことにもなりかねません。金額だけでなく、弁護士の実績や人となりなども総合的に考慮し、最も信頼できそうな弁護士に依頼することをおすすめします。

(3)分割払いや後払いができないか相談する

着手金については、分割払いに対応している事務所も少なくありません。中には、初期費用0円で、後払いで依頼を受ける事務所もあります。

相談先の事務所を探す際には、ホームページなどで、分割払いや後払いに対応しているかを確認するとよいでしょう。

ホームページに「分割払い可」などと表示していなくても、相談者の事情に応じて分割払いに対応する事務所もありますので、直接問い合わせてみるのもおすすめです。

4. まずは弁護士の無料相談を! どこでできる?

弁護士のサポートを受けて納得のいく形で離婚を成立させたいとお考えなら、まずは弁護士の無料相談を利用してみましょう。

弁護士の無料相談は弁護士会や法テラス、市役所などで利用できることもありますが、最もおすすめできる相談先は、離婚事件の実績が豊富な法律事務所です。

インターネットなどで検索すれば、離婚問題に注力し、無料相談を受け付けている法律事務所が見つかります。気になる事務所が見つかったら、問い合わせて無料相談の予約を取りましょう。

ただし、無料で利用できるのは初回相談の30~60分程度のみとしている事務所が多いです。相談時には弁護士へ効率よく事情を伝えられるように、今までの経過や現在の問題状況などをメモしておくことをおすすめします。

早めに弁護士へ相談した方が結果として弁護士費用を抑えられる傾向にありますので、離婚問題でお悩みならひとりで抱え込まず、気軽に弁護士の無料相談を利用してみましょう。

倉内 怜弁護士によるポイント解説

(離婚の問題は、ご自身の人生に関わる大きな出来事ですし、解決までには数か月から数年という相応の時間がかかることが多いといえます。長期にわたり、弁護士と相談しながら進めることになりますので、費用の安さだけでなく、ご自身が相談しやすいか、相談したいことを何でも聞いてくれるかなどを含めて、信頼できる弁護士を見つけることが重要です。)
倉内 怜

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弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

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  • こちらに掲載されている情報は、2026年04月07日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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