任意整理後はどうなる?クレジットカード・住宅ローンへの影響とは
  • 2021年06月14日
  • 借金・債務整理

任意整理後はどうなる?クレジットカード・住宅ローンへの影響とは

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

借金の返済が困難になり、任意整理を検討している方の中には、任意整理をするとどのような影響があるのか不安に感じている方もいるでしょう。たしかに、任意整理をすることによる日常生活への影響はいくつかありますが、任意整理をすることによって得られるメリットは非常に大きいといえます。今回は、任意整理後の影響と任意整理のメリットについて解説します。

1. 任意整理後はどんな影響があるか?

任意整理をすることによって、以下のような影響が考えられます。

(1)信用情報機関への登録

信用情報機関とは、個人の信用情報を管理している機関であり、クレジットカード会社や消費者金融業者などとの間の取引状況などが登録されています。信用情報機関では、個人が債務整理をしたという情報についても一定期間事故情報として登録がされます。これは、いわゆる「ブラックリスト」と呼ばれるものです。
信用情報機関には、加盟業者別にJICC(日本信用情報機構)、CIC、KSC(全国銀行個人信用情報センター)の3つがあり、任意整理をした場合には、おおむね5年間は事故情報として登録されることになります。

(2)事故情報が登録されることのデメリット

信用情報機関に任意整理をしたことが事故情報として登録された場合には、以下のようなデメリットが生じます。

①クレジットカードが利用できない

任意整理をした場合には、信用情報機関に約5年間その記録が残ってしまうため、クレジットカードの新規申し込みをしたとしても、審査が通らず、新たにクレジットカードを作ることができなくなってしまいます。また、既存のクレジットカードについても任意整理の対象となったものについては利用することができなくなります。任意整理の対象に含めなかったクレジットカードについては、しばらくは利用することができますが、更新のタイミングで使えなくなる可能性が高いでしょう。

②新規の借り入れができない

任意整理をして事故情報が登録されている状態では、住宅ローンの申し込みや新たなキャッシングなどの新規の借り入れはできなくなります。もっとも、多重債務の状態になって返済が滞っている状態であれば、すでに事故情報として登録されていますので、任意整理をしたことによる特有のデメリットになるわけではありません。

③保証人になれない

事故情報に登録された状態では、家族や友人から保証人を頼まれたとしても、保証人になることはできません。たとえば、子どもが奨学金を借りる際には、多くの機関で保証人を求められることになりますが、事故情報に登録された状態では奨学金の保証人にもなることができません。

しかし、あくまでも事故情報に登録された個人が保証人になることができないだけですので、配偶者などは問題なく保証人になることが可能です。

2. 債務整理(任意整理)はメリットも大きい

任意整理をすることによって上記のような影響がありますが、任意整理をすることによるメリットも非常に大きいといえます。

(1)毎月の返済の負担が減る

任意整理をする際には、債務者の収支状況を踏まえて、毎月の返済可能額を算出します。そして、各債権者との間で、毎月の返済可能額の範囲内で月々の返済額を減らしてもらうことによって、借金の返済が可能になります。また、各債権者との間で、将来利息については免除する内容での和解をすることによって、任意整理時点の残高を返済すれば完済になりますので、具体的なゴールが明確になります。

このように任意整理は、毎月一定額の収入があるものの、現在の返済額では返済を継続することが難しいという方にとっては、毎月の負担を減らして返済を可能にすることができるため、非常にメリットの大きい方法といえます。

(2)任意整理の対象となる債権者を選ぶことができる

自己破産や個人再生といった裁判所を介して行う債務整理では、債権者の平等が要請されますので、一部の債権者を除外した債務整理は認められていません。そのため、たとえば、自動車ローンが含まれている場合には、それも債務整理の対象としなければならない結果、自動車を失ってしまうという事態にもなります。しかし、任意整理の場合には、特定の債権者を除いて債務整理を行うことが可能ですので、自動車ローン以外の債権者を対象に任意整理を行うことで、自動車を維持しながら借金の返済を行っていくことが可能になります。

借金を任意整理しようか迷っている場合は、まずは自分の現状にどのようなメリット、デメリットがあるか確認しましょう。弁護士に相談すれば個人の状況に合わせてアドバイスがもらえるので、気軽に検討してみてはいかがでしょうか。

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