大人がスマホゲームの課金制限をする方法｜借金を解決するには？
弁護士JP編集部
最近、時間を忘れてスマホゲームに熱中する大人が増えています。子どもと違って大人は資金にも余裕があるため、ゲーム内課金でレアアイテムなどを入手し、ますますのめり込んでいってしまうケースも少なくありません。
その際に注意しなければならないのが、「余裕のあるお金の範囲」で課金をするということです。借金をしてまでゲーム課金をするような状態は、健全な状態とはいえませんので、課金制限などを検討した方がよいでしょう。
本コラムでは、大人がスマホゲームの課金制限をする方法と、廃課金による借金問題を解決する方法について解説します。
1. スマホゲームに課金してしまう原因
最初は無課金で始めたスマホゲームでも、徐々に課金をするようになり、最終的には廃課金の状態になる人もいるようです。
スマホゲームに課金してしまう原因には、さまざまなものがありますが、主な原因としては、以下のようなものが考えられます。
スマホゲームに課金してしまう主な原因
- 課金額を把握しにくい
- 強いキャラクターやアイテムがほしいから
- ゲームを有利に進めたいから
- アニメや漫画とのコラボイベントによる限定キャラクターを購入するため
- コミュニティー内での承認欲求が満たされる
- これまでの課金が無駄になってしまうから
- 日常のストレス発散のため
- ギャンブル要素がある など
2. 課金制限するには「上限を設け厳守する」
自分の意思で、スマホゲームの課金がやめられないという方は、そのままでは廃課金のリスクがありますので、課金制限を設けることを検討しましょう。
（1）課金を完全に「やめる」のがベストだが…
課金をやめない限り、課金しすぎるリスクを完全に排除することはできません。自分の意思や努力だけでやめられなかったからこそ現在の状態になっていますので、まずは課金をやめる・スマホゲームをアンインストールするという方法を検討するようにしてください。
しかし、どうしてもスマホゲームや課金がやめられないという場合には、課金額に上限を設け、かつ、追加課金したくてもできない方法をとるべきです。その際には、自分だけでは課金制限を解除してしまう可能性がありますので、家族や友人などの力を借りるようにしましょう。
（2）スマホの設定で課金上限を設定する
スマホゲームの課金額は、スマートフォンの設定で課金上限を設定することができます。
課金制限の方法は、ご利用の機種によって異なりますので、以下では、iPhoneおよびAndroidの課金制限の方法を紹介します。
なお、課金制限を設定しても、パスワードを知っていれば自由に制限を解除することが可能です。自分で課金制限を解除してしまう可能性がある場合は、家族や友人、交際相手などに頼んで、パスワードを設定してもらうとよいでしょう。
①iPhoneの課金制限の方法
- ホーム画面にある「設定」から「スクリーンタイムを選択する」
- 「コンテンツとプライバシーの制限」を選択する（パスコード画面が出る方は、パスコードを入力）
- 「コンテンツとプライバシーの制限」をオンにする
- 「iTunesおよびApp Storeでの購入」を選択する
- 「アプリ内課金」を「許可しない」に変更する
※機種やOSのバージョンにより操作方法が異なる可能性があります。
②Androidの課金制限の方法
- Google Playストアのアプリを開く
- 左上のメニューから「設定」を選択する
- 「購入時には認証を必要とする」を選択する
- 「このデバイスでGoogle Playから購入するときは常に」を選択する
※機種やOSのバージョンにより操作方法が異なる可能性があります。
（3）クレカ払いをやめ、チャージする方式にする
クレカ払いだと全体の課金額を把握できず、知らないうちに課金額が膨らむリスクも少なくありません。そのため、都度チャージして決済する方式に切り替えるべきです。そうすればチャージした金額が課金額の上限になりますので、知らないうちに課金額が膨らむという事態を回避できます。
ただし、チャージ方式でもチャージを繰り返せば、課金額が膨らんでしまいますので、節度を守って課金をしているかどうかを、家族や友人、交際相手などに定期的にチェックしてもらうのも有効的な方法です。
3. それでも過剰課金がおさまらない場合は「治療」等を
上記のような課金制限をしても過剰課金がおさまらない大人の方は、専門の医療機関で医師の治療やカウンセリングを受ける必要があります。
課金依存症は、心の病ですので自分の力だけでは克服することは困難です。廃課金により深刻な事態になる前にすぐに治療を開始するようにしましょう。
このような依存症の相談ができる公的な窓口には、以下のようなところがあります。
①保健所
保健所では、アルコール・薬物・ギャンブルなどさまざまな依存症の相談を受け付けています。
相談は、電話相談や面談相談があり、保健師・医師・精神保健福祉士などの専門職が対応してくれます。要望によっては、保健師による訪問相談を受けることも可能です。
②精神保健福祉センター
精神保健福祉センターは、各都道府県および政令指定都市ごとに1カ所ずつ設置されています。「こころの健康センター」などと呼ばれているところもあります。
精神保健福祉センターでも、保健師・医師・精神保健福祉士などの専門職による電話や面談相談が受けられます。
4. 課金を重ねて借金がある場合の対処法
スマホゲームの課金がやめられず、借金をしてしまう大人の方も少なくありません。課金による借金がある方は、以下のような対処法を検討するようにしましょう。
（1）返済計画を立てる
まずはご自身の収支状況と借金総額を把握することが重要です。
1か月の収入から家賃、光熱費、通信費、保険料、交際費など必要な支出を差し引いて、残ったお金が返済の原資になります。
返済に回せるお金が少ないという場合は、無駄な支出を省く、料金プランを見直すなどの方法で返済の原資を増やすことができます。
その上で、借金総額を踏まえた返済計画を立て、計画的に返済を続けていくことが大切です。
（2）債務整理を行う
収支状況の把握や見直しによっても借金の返済が難しいというときは、債務整理を検討する必要があります。
債務整理とは、借金を減額または免除することにより、借金返済の負担を軽減することができる手続きです。債務整理の方法には、以下の3つの方法があります。
-
任意整理
債権者との和解交渉により借金問題を解決する方法
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自己破産
裁判所に申し立てることで借金をゼロにできる方法
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個人再生
裁判所に申し立てることで借金額を大幅に減額できる方法
債務整理の方法は、それぞれ異なる特徴やメリット・デメリットがありますので、最適な方法を選択するためには、弁護士のアドバイスが不可欠となります。弁護士であれば、借金問題を抜本的に解決するための最適な方法をアドバイスすることが可能ですので、まずは弁護士に相談するようにしましょう。
また、弁護士に依頼することで、債権者との交渉や裁判所への申立てなどの面倒な手続きをすべて任せることができ、負担が少なく債務整理の手続きを進めることが可能です。
弁護士から債権者に受任通知が送られれば、債権者から債務者への直接の取り立てが禁止されますので、債権者からの督促がストップするなどのメリットもあります。
スマホゲームの課金で作った借金であっても、債務整理により解決することが可能ですので、借金の返済が難しいと感じたときは弁護士に相談することをおすすめします。
- こちらに掲載されている情報は、2025年05月01日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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