
債務整理の無料相談ができる窓口は? どこに相談すればいい?
「借金があって悩んでいるけれど、どこに相談すればいいかわからない……。」
このように、借金に関する相談を、どこにすればいいのかわからないという方は少なくありません。
相談先としては、自治体や専門機関が設置している無料相談窓口や、弁護士・司法書士のような専門家などいくつか存在します。
本コラムでは、借金や債務整理の無料相談ができる主要な6つの窓口をご紹介し、それぞれの特徴や活用方法を解説します。
1. 債務整理とは
債務整理とは、借金問題を法的に解決するための手続きの総称です。
主に以下の3種類があります。
種類 | 内容 | メリット・デメリット |
---|---|---|
①任意整理 | 裁判所を通さずに債権者と直接交渉し、返済条件を見直す手続き。 | ・裁判所を介さないため手続きが比較的簡単。 ・債権者を選べる。 ・基本的に財産を手放す必要がない。 ・借金の大幅な減額は難しい。 |
②個人再生 | 個人再生は、裁判所に申し立てを行い、借金を大幅に減額してもらう手続き(条件を満たせば多くの場合は1/5、最大で1/10まで減額)。 減額後の借金は、原則として3〜5年で分割返済する。 |
・一定の条件を満たすことで、自宅などの財産を守れる。 ・裁判所を通すため、手続きが複雑で時間がかかる場合がある。 |
③自己破産 | 裁判所に借金返済が不可能であることを認めてもらい、借金を全額免除してもらう手続き。 | ・借金から解放される。 ・一定の財産を手放す必要がある。 ・ギャンブルや浪費が原因の借金など、免責不許可事由に該当する場合には、裁判所が手続きを認めない場合がある。 |
2. 借金や債務整理を無料で相談できる6つの窓口
借金を抱えてお悩みの場合、まずは無料相談窓口を活用するのもひとつの手です。
ここでは、借金や債務整理について無料相談できる主な6つの窓口を詳しく解説します。それぞれの窓口には特徴があるので、状況に応じて最適なサポートを受けるようにしましょう。
(1)各自治体の相談窓口
市役所や区役所などの自治体の多くは、借金のお悩みに対応する無料相談窓口を設置しています。自治体の相談窓口では、自治体からの委託を受けた弁護士会の弁護士が、問題の状況を丁寧にヒアリングし、適切な解決策を提案するのが一般的です。
初回相談は通常無料ですが、弁護士と契約する際には費用が発生する場合があります。相談できる範囲は自治体や相談内容によって異なるため、事前にホームページや電話で利用方法を確認しておくことをおすすめします。
(2)消費生活センター
消費生活センターは、商品やサービスに関する問題など、消費生活全般についての相談を受け付ける機関です。借金に関する悩みについても対応しており、専門の相談員が相談者の状況を丁寧に聞き取り、解決策を一緒に考えてくれます。
借入状況や生活環境に応じて、適切なアドバイスを提供するだけでなく、解決に専門家の助けが必要な場合には、弁護士や司法書士などの専門家を紹介してもらうことも可能です。
(3)金融機関等の各種協会
「全国銀行協会相談室」、「日本貸金業協会」、「日本クレジットカウンセリング協会」などの 各種協会では、借金の借入・返済に関する相談を受け付けています。
借金のお悩みに対して、中立的な立場からの基本的なアドバイスを受けられるほか、多重債務の解消に向けたカウンセリングも利用できます。
(4)法テラス(日本司法支援センター)
法テラスは、借金を含む法律問題全般について無料で相談できる国の機関です。
収入や資産が一定基準以下の場合、1回につき30分、同じ問題につき3回まで無料法律相談を利用できます。また、着手金や報酬金などの弁護士費用や裁判費用を立て替えてくれる「民事法律扶助制度」も利用できます。
(5)弁護士会・司法書士会
各都道府県の弁護士会の法律相談センターや司法書士会の総合相談センターでは、定期的に無料での法律相談会を実施しています。相談会では、借金や債務整理に関する具体的なアドバイスを受けることができます。
もっとも、基本的には担当の弁護士・司法書士を選べない点には注意が必要です。
(6)弁護士・司法書士事務所
自分で弁護士や司法書士の事務所を選んで、直接相談する方法もあります。
多くの事務所で、借金に関する相談は初回無料で受け付けています。
また弁護士や司法書士などの専門家であれば、借金問題に関する法的な知識を有していますので、個別の事情に応じて最適な解決策やアドバイスを期待できますし、債務整理手続きによって借金の解決を図ることが可能です。
注意すべき点としては、認定司法書士(=特別な研修を受け、法務大臣の認定を受けた司法書士)が扱える事件の金額は、140万円までという制限があることです。また、認定司法書士は破産事件も受任できないため、多額の借金を解決する方法がわからず悩んでいる場合は、弁護士へ相談されるとよいでしょう。
3. 債務整理を弁護士に相談するメリット
借金の相談先をいくつかご紹介しましたが、債務整理の手続きを適切に進めるためには、法律の理解やさまざまなノウハウが必要となります。
特に、借金の返済が難しい場合や、家族に知られずに問題を解決したい場合、または自宅を手放したくない場合には、弁護士に相談することが最適な選択肢といえるでしょう。
ここでは、債務整理を弁護士に相談することで得られる主なメリットを解説します。
-
依頼後は取り立てがいったん止まる
弁護士に債務整理を依頼すると、速やかに債権者へ「受任通知」が送付されます。「受任通知」とは、弁護士が依頼者の代理人に就いたことを相手方(=債権者)に知らせる文章のことを指します。
この通知を受け取った債権者は、法律に基づき、債務者への取り立てや連絡を即座に停止しなければなりません。
これにより、依頼者が厳しい取り立てや電話に悩まされることがなくなり、過剰なストレスから解放されるので、精神的な負担を軽減できます。
-
借金の限度額なく対応できる
司法書士も債務整理の手続きに対応していますが、前述のとおり、認定司法書士が対応できる借金総額には140万円までという制限があります。
一方で、弁護士は借金の金額に関係なく法的手続きが可能なため、多額の借金を抱えている場合でも安心して相談ができます。
-
適切な債務整理の方法を提案してもらえる
前述のとおり、債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3種類がありますが、自分に合った方法を選ぶのはなかなか難しいでしょう。
弁護士は相談者の状況を詳細にヒアリングし、返済能力や財産状況、家族への影響などを考慮した上で、もっとも適切な方法を提案します。
-
債権者との交渉から裁判所とのやり取りまでサポートしてもらえる
弁護士は、債権者との交渉から裁判所への書類提出、法的手続きに至るまで、債務整理に関するすべての交渉や手続きを一貫してサポートが可能です。
債権者との交渉では、法律の知識と経験を活かして、有利な条件を引き出すことが期待できます。また、裁判所を通じた手続きが必要な場合でも、複雑な書類の作成や期限の管理を任せられるため、依頼者は安心して手続きを進められます。
4. 借金問題はなるべく早く弁護士へご相談を
借金や債務整理に関する無料の相談窓口は数多く存在しますが、最適な解決策を見つけるためにも、債務整理の実績が豊富な弁護士への相談がおすすめです。
弁護士に相談すれば、最適な手続きや解決策を提案してもらえるだけでなく、心理的負担も大きく軽減されます。まずは無料相談を活用するなどして、早めに相談するようにしましょう。
- こちらに掲載されている情報は、2025年04月04日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
お一人で悩まず、まずはご相談ください
借金・債務整理に強い弁護士に、あなたの悩みを相談してみませんか?
関連コラム
-
- 2025年05月19日
- 借金・債務整理
-
- 2025年05月14日
- 借金・債務整理
-
- 2025年05月01日
- 借金・債務整理
借金・債務整理に強い弁護士
-
-
松本 偲園 弁護士
弁護士法人長瀬総合法律事務所
常磐線 牛久駅 東口 徒歩1分
*お車でご来所される場合は、事務所近くのコインパーキングをご利用いただけますようお願い申し上げます。
https://nagasesogo.com/office/ushiku/- 当日相談可
- 24時間予約受付
- 全国対応
- ビデオ相談可
- 初回相談無料
【ご予約制】【電話・メール相談不可】【土日祝日相談不可】【土日祝日一次受付あり】
-
斉藤 雄祐 弁護士
弁護士法人長瀬総合法律事務所 水戸支所
常磐線 水戸駅 南口 徒歩8分
*お車でご来所される場合は、事務所近くのコインパーキングへ駐車くださいますようお願い申し上げます。
https://nagasesogo.com/office/mito/- 当日相談可
- 24時間予約受付
- 全国対応
- ビデオ相談可
- 初回相談無料
【ご予約制】【電話・メール相談不可】【土日祝日相談不可】【土日祝日一次受付あり】
-
-