車がイタズラされて傷ついた! 訴えることはできる?

車がイタズラされて傷ついた! 訴えることはできる?

車にイタズラされて損傷しているのを見つけた場合、刑事・民事で責任を追及できます。

本コラムでは、イタズラされた際にご自身で行うべき対応や対策、どのような罪に問えるか、そして法的解決を円滑に進めるための方法について解説します。被害を受けた方や対応に困っている方はぜひ参考にしてください。

1. 車にイタズラされた! まずはどうするべきか?

屋外に停めておくことが多い車やバイク、自転車などは時にイタズラや嫌がらせの標的となることがあります。万が一、ボディーを傷つけられたりタイヤをパンクされられたりした場合に必要な対応は2つです。

(1)証拠を保存する

被害状況がわかる写真や動画を残しておきます。具体的には、傷つけられた箇所がはっきりとわかるものや犯人が残した道具、足跡などです。そして、発見した日時や周囲の状況で変化しているところがあるかなども記録しておきます。ドライブレコーダーに録画が残っている場合には重要な資料となるため、保存しておきます。

(2)再びイタズラされないために対策する

被害の記録に加えて、同じようなイタズラをされないように防止策を講じます。以下のような対策が有効です。

  • 駐車する場所を変える
  • 防犯カメラを設置する
  • 防犯砂利を敷く
  • 人感センサー付きライトを設置する
  • 車体カバーをかける

音や光などを用いて、イタズラ行為が気づかれやすい状況にすることで標的になるのを防ぎます。加えて、カメラを設置することは犯人の顔や動向を記録するのに役立つだけではなく、抑止力にもつながります。

2. 車へのイタズラ、罪に問うことはできる?

車へのイタズラについては、刑事・民事ともに責任を問うことができます。

(1)刑事事件とする場合

車へのイタズラは、以下のようなものが挙げられます。

  • くぎや硬貨、ナイフ、石などで傷をつけられる
  • タイヤをパンクさせられる
  • 車に落書きされる
  • エンブレムやパーツ、ナンバープレート等が盗まれる
  • 剝離剤や塗料、汚物などがかけられる
  • フロントガラスなどが割られる

上記のような故意に行われたイタズラは、刑法261条の器物損壊罪に該当します。器物損壊罪とみなされた場合、犯人は3年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。

なお、器物損壊罪は被害者(車の所有者)が告訴する必要がある「親告罪」です。親告罪であるゆえに、犯人を知ってから6か月経過すると告訴できなくなってしまうので迅速な対応が必要です。

(2)民事で解決を求める場合

まず、イタズラした相手と直接やり取りし、示談で解決を目指す方法もあります。ただ交渉がうまくいかなかったり、修理費用を支払ってもらえなかったりする可能性があります。

より強制力がある交渉は民事裁判を起こすことです。具体的には、弁護士に依頼して民事裁判にて損害賠償を請求します。判決が出たにもかかわらず支払ってもらえないときには、財産の差し押さえなどが可能となります。

3. 法的解決のためには注意点も

車へのイタズラは「被害を訴えたら、警察が犯人を捜してくれた」と簡単に解決できるものではありません。法的解決を望む際に注意すべき点を紹介します。

(1)警察に被害届を出すだけでは解決に至らないケースが多い

被害届を提出しただけでは、警察に捜査義務は発生しません。しかし、積極的に捜査してもらうためにも証拠となるものや犯人特定につながる情報を集めて、届け出ておいた方が賢明です。常習犯の可能性がある場合においては、重要な証拠につながることも考えられます。

(2)告訴状の作成、提出には一定のハードルがある

さらに進んで「器物損壊罪として起訴したい」と考えていても、警察が簡単に告訴を受け入れてくれないことも考えられます。この際に必要となる告訴状の作成は弁護士や行政書士などに相談して進めることをおすすめします。

(3)民事裁判や示談を円滑に進めるには、より専門的な知識が必要

民事裁判を起こして損害賠償や慰謝料の請求を行うためには、証拠集めや訴状の作成など納得のいく判決を得るために準備することが数多くあります。また、示談であれば早期の解決が望めますが、お互いが納得できる条件を決めて、修理費用を受け取るためにはやはり相応の準備が必要です。これらには弁護士の協力が必要となります。

車などへのイタズラは、まず被害状況や犯人につながる証拠などをできるだけ集めておくことが重要です。ただ具体的にどのような証拠が犯人の特定や損害賠償の請求につながるのか、また円滑に告訴や裁判を進めていくには何をすべきかなどはなかなか把握しきれないものです。その際、弁護士に相談することで必要となる証拠や手続きなどのアドバイスが受けられます。トラブルを抱えている場合は、まず弁護士に相談してみることをおすすめします。

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

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  • こちらに掲載されている情報は、2024年12月12日時点の情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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