未回収の売掛金を回収したい!督促状に書くべき必要事項とは?
  • 2021年05月11日
  • 債権回収

未回収の売掛金を回収したい!督促状に書くべき必要事項とは?

弁護士JP編集部 弁護士JP編集部

商品を納品したのに売掛金がずっと未回収のままの場合、「本当に代金を支払ってもらえるのだろうか」と不安になるでしょう。そこで、督促状を使って売掛金回収を図る方法がありますが、効果的な書き方や送付のタイミングはあるのでしょうか。

1. 督促状に必要な記載事項について

督促状とは、支払いをしない相手方に対して支払いを促すためのものです。よく似た言葉に「支払催促」「支払督促」がありますが、支払催促とは相手方に任意で支払いを促すための手段、支払督促とは裁判所書記官が支払いを相手方に命じるものです。
「督促状を書こう」と思っても、何をどのように書いたらよいかわからない方も少なくないでしょう。ここでは記載すべき内容や注意ポイントについて解説します。

(1)督促状に記載すべき内容とは

督促状に記載すべき内容は以下のとおりです。

表題 最初から「督促状」と書くと心理的圧力を与えてしまうので、初めて送る際は「売掛金お支払いについて」「売掛金お支払いのお願い」などとやわらかめのトーンにします。
発行日 督促状の作成日もしくは送付日を書きましょう。日付を書いておくと、相手方から問い合わせやおわびの連絡が来たときにどの督促状の件なのかがスムーズにわかります。
宛先 相手が企業の場合は企業名だけでなく、代表者名も明記しましょう。
差出人 社名・部署名・担当者名・上役名・会社の所在地を書きます。必要に応じて担当者名・上役名の横に捺印をしましょう。
取引内容 取引があった年月日、商品・サービス名、金額、請求書番号等どの取引のことであるのか特定できる内容を記します。
支払期日 いつまでに振り込んでほしいのかを記載します。通常は、督促状が相手に届いてから約1週間後の日時を指定することが多いですが、特に決まりがあるわけではありません。口座へ振り込んでほしい場合は、銀行名・支店名・口座番号・名義名も明記しておきましょう。
法的措置について 2~3回目に送る督促状には、「期日までに支払いがなければ法的措置も検討する」旨を明記してもよいでしょう。

(2)督促状を作成するときのポイント

督促状を作成するときには、以下の2点に気をつけて作成するようにしましょう。

①高圧的にならない

売掛金の支払いが遅れていても、今後も取引はずっと続くかもしれません。そのため、あまりに高圧的な文章にしてしまうと、相手が態度を硬化させてしまうことも考えられます。あくまでも事務的でありながらも誠意をあらわせる文章にするのがコツです。

②同封する書類も工夫しましょう

督促状に「再発行」の朱書きした請求書を同封すると、どの売掛金なのかがすぐにわかってもらえるので便利です。

2. 督促状を送るタイミングは?

督促状は支払期日を過ぎたからといってすぐに送るものではありません。一度催促状を出して、それでも入金がなければ督促状を送るという流れになります。

(1)まずは催促状を送る

請求書を送付した後、支払期日までに入金がないようなら、まずは催促状を送付します。催促状も督促状と同じように相手方に支払いを促すための文書ですが、一般的に、督促状は、催促状より強く相手方に支払いを要求する際に使用します。そのため,いきなり督促状を送ると相手方に威圧感を与えてしまいますので、最初は催促状で支払いのお願いをするようにしましょう。

(2)督促状を送る場合には、催促状の支払期日の1週間以降を目途に送る

催促状の支払期日をおよそ1週間過ぎても入金がない場合は、普通郵便で督促状を送ります。最初は法的措置に言及することは避けて、あくまでも入金確認ができず事務処理上困っていること、すみやかに入金してほしいことを伝えるものにしましょう。それでも相手が応じない場合は、さらに1~2通ほど文面を変えて督促状を送付し、最終的には「法的措置を検討する」旨を明記します。

(3)2、3回督促しても反応がなければ内容証明郵便を送る

2~3回督促状を出しても相手方の反応がなく、入金もされない場合は、内容証明郵便を送付しましょう。内容証明郵便とは、だれがだれにどのような内容の文書を送ったかを日本郵政株式会社が証明してくれるものです。内容証明郵便で督促状を送付すると、時効の進行を6か月間止める効果があります。時効が迫っているときには、ひとまず内容証明郵便を送付しておくとよいでしょう。
その後も入金がなければ、調停や訴訟などの法的手段を検討します。未収金が60万円以下の場合は、1日で結審する少額訴訟を利用すると便利です。

付き合いの長い取引先であれば、売掛金が未回収になっていても、なかなか督促はしづらいでしょう。そのようなときは、債権回収の経験豊富な弁護士に協力を依頼するのもひとつの手です。

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